バスラマ 214号

2月中にまとめるのを諦めたら、どんどん後回しになってしまったバス雑誌の感想という名の定例報告。偶数月の刊行はバスラマこと、『バスラマインターナショナル 214号』です。

特集と銘打ったものは無い今号ですが、結構なページ数を割いているのが、関東自動車&みちのりホールディングスと京浜急行バスの事例等を取り上げた「電気バス導入と最新の充電システム」という記事。栃木県の関東自動車の話題は、2025年11月から運行を開始したエルガEVについて。関東自動車は2024年1月にBYD製電気バスを2台導入したのを皮切りに電気バスの増備をすすめ、現在30台。「関東地方の事業者では筆頭格の保有台数 」といえます。電気バス30台のうち、20台を占めるのが2025年度に導入した、いすゞエルガEVです。


宇都宮200か1873.2026年2月記録。
宇都宮市内のジェイ・バス宇都宮工場で製作されたことで、車体の内外装に「地元で製造された電気バス」をアピール 」しているのが特徴。車内には「宇都宮産を示すステッカーが貼られて 」います。


宇都宮200か1876.2026年2月記録。
後面側はこんな感じ。赤と黒のツートンの現行塗装は2019年導入の新車から採用しており、電気バスは側面後部の帯を波形にしたアレンジが加えられています。

関東自動車は電気バスに「担当者制を採用 」し、担当ドライバーからは「良い点や改善要望も明確に語られる 」とのこと。気になるBYD製車との比較ですが、「いすゞの航続距離はやや短め 」という評価ながら、「操作性・乗り心地などでディーゼル車の実績を反映させたいすゞ車への評価が総じて高く 」なるとのこと。また、「メンテナンス面では両車ともディーゼル車に対して点検項目が少なく、整備スタッフやドライバーの負担軽減にも結びついているが、部品調達日数に関しては国産がやや有利 」とのこと。
関東自動車では今後電気バスを2026年度に34台、2027年度に44台導入する予定ということで、古参のディーゼル車はいっきに置き換わりそうです。
記事ではあわせて、関東自動車も属するみちのりホールディングスが2026年度から本格的に行う「グリーンイノベーション基金事業」についてまとめています。また、京浜急行バスの事例では久里浜営業所に増設した最新鋭の充電設備を紹介しています。

このほか2月発売号の恒例となったバスラマ賞贈呈の模様も掲載しています。第29回バスラマ賞はトヨタ自動車が2025年9月に発売した小型電気バス「e-Pallet」と高知駅前観光が中心となって開発した夜行バス向けフルフラットシート「ソメイユプロフォン」に贈られました。

年鑑バスラマ 2025→2026

偶数月末は『バスラマインターナショナル』最新号の感想めいたものを書いている拙ブログですが、25日発売のものを月末までに更新するには時間が足りませんでした。ただ、バスラマ読者にとって2月は年鑑の発売月です。ということで今回は、バスに関する書籍を買ったら、感想めいたものをブログに書くシリーズを更新。今年も2月5日に刊行となった『年鑑バスラマ 2025→2026』についてです。
   
構成は、巻頭言、「2025国内バスハイライト」、年鑑のメインといえる「国内バスカタログ」、「海外バスカタログ」、歴史編、巻末の資料編というラインナップです。また、「2025国内バスハイライト」頁内で2025年バスラマ賞を、トヨタが販売を開始した5mサイズの小型EV「e-Palette」と、フルフラット式リクライニングシート「ソメイユプロフォン」に贈呈したことを報告しています。 


車番:15-5233.ZAC-LV828L1(25年車)。2025年8月記録。
2025年の大きな話題といえば、やはり大阪・関西万博。JR桜島駅から会場へのシャトルバスは「大阪シティバスをはじめ、在阪バス事業者が全車電気バスで運行を担当 」しました。画像は「シャトルバス用に24台を採用 」した、大阪シティバス籍のいすゞエルガEVです。なお、大阪シティバスのエルガEVは「万博終了後の12月からは一般路線で稼動している 」とのこと。

さて、本作の「国内バスカタログ」掲載モデルは「国産車5車種(14シリーズ)、輸入車7車種 」となっています。昨年号と比べると、国産車はトヨタが販売を開始した小型EV「e-Palette」の新規掲載で1シリーズ増、輸入車は販売を終了したバンホール/アストロメガTDX24とEVモーターズ・ジャパン車の掲載保留により2車種減となりました。EVモーターズ・ジャパンが掲載保留となったのは、「万博会期中に確認された品質問題への対応に全力が注がれている 」状況のため、「同社から掲載見送りの意向が示された 」ことが理由となるようです。


愛媛200か5758.2025年7月記録。
画像は伊予鉄バスに在籍するEVモーターズ・ジャパン販売の電気バス「F8シリーズ2 8.8」。伊予鉄グループは出資している関係もあり、EVモーターズ・ジャパンが販売する電気バスを積極的に導入してきました。「F8シリーズ2 8.8」は日本国内の中型ノンステップバスサイズにいちはやく対応したモデルだったので、EVモーターズ・ジャパンが相当なシェアを獲得することになるのでは、などと小生は勝手に思っていました。しかし、2025年初めに鹿児島市交通局が導入した同型車は早々に長期間運行出来ない状況になるなど、あちらこちらからEVモーターズ・ジャパン車の不具合の話が聞こえてくるようになりました。早い段階でしっかりとした対処が行われていれば、『年鑑バスラマ』で掲載保留となることは無かったのかもしれません。

国産車の既存モデルでは、2026年1月に新開発したエンジン搭載モデルの発売を開始したトヨタコースター/日野リエッセⅡをいちはやく掲載しています。また、2025年は複数のモデルで2026年7月から継続生産車も対象となる「サイバーセキュリティ(CS)対策の義務化」への対応が行われました。
気になるのは、サイバーセキュリティ(CS)対策に「対応せず、販売終了した車型、終了を予定する車型もある 」という一文。掲載モデルの「現代ユニバース」は「2025年度末を目処に販売中止が予定されている 」とあるので、どうやらサイバーセキュリティ(CS)には対応しない模様。それにしても日本国内「発売以来の総登録台数は2025年末時点で約900台 」という実績の現代ユニバースが販売を終了するとは驚きです。モデルチェンジした観光車モデルの販売を開始するのか、それともバスはEVモデルのみに絞るのか?現代ユニバース既存車のアフターサービスはきちんと行われるのか?こちらも気になります。

町田多万夫ライブラリー カラー1970年代日本のバス 山陽・山陰編&四国編

バスに関する書籍を購入したら、感想めいたものをわざわざブログに書いておくシリーズ。

今回は神奈川バス資料保存会(協力 日本バス友の会)が製作・出版した同人誌から2冊、2026年1月刊行「町田多万夫ライブラリー カラー1970年代日本のバス ⑧山陽・山陰編(②鳥取・島根・山口)」と2026年2月刊行「町田多万夫ライブラリー カラー1970年代日本のバス ⑨四国編」についてです。


一畑バス 社番:8378.2023年5月記録(再掲)。
※本作に一畑バス復刻塗装車の写真はありません。この塗装の頃の写真がたくさん掲載されていますよというイメージ画像です。
ちなみに画像の車両は、一畑電気鉄道グループ開業100周年を記念して2012年に登場した「青バス」カラーの復刻塗装車です。側面には旧社紋のプレートを取り付けるなど、結構こだわっています。「青バス」塗装が従来の赤系統の塗装よりも評判が良く、2013年以降の新車も復刻塗装で登場。いつのまにか復刻塗装が一般乗合車の標準デザインとなり、赤系統の塗装が旧塗装となってしまいました。
 
「町田多万夫ライブラリー カラー1970年代日本のバス」は、1970年代に日本全国のバス事業者を訪ねた町田多万夫氏の撮影した写真全てを本にして公開するという壮大なシリーズ作品です。 山陽・山陰編(②鳥取・島根・山口)では鳥取県・島根県・山口県の事業者のバス写真をまとめています。巻末には別のアルバムに紛れていたという「近畿編追加分」の写真と、交通博物館展示品の国鉄バス模型や個人製作のバス模型写真も掲載しています。撮影した写真全てを本にして公開するのが目的とはいえ、バス模型の写真は掲載しなくても・・・。このあたりの妙に律儀なところが神奈川バス資料保存会製作本の魅力といえるのかもしれません。「近畿編追加分」は前作近畿編で1枚も掲載が無かった金剛自動車の写真が11枚もあるので、近畿編購入者は本作も購入必須です。
四国編はタイトルの通り、香川県・徳島県・高知県・愛媛県の事業者のバス写真を中心にまとめています。当時青ナンバーで運行していた愛媛県の離島の町営バス・村営バスを撮影した貴重な写真もあります。

BJハンドブックシリーズ X120

バスに関する書籍を購入したら感想めいたものをブログに書いておくシリーズ。
今回は2026年1月に刊行された『BJハンドブックシリーズX120 仙台市交通局 青森市交通部 八戸市交通部』です。


仙台230あ2411.2RG-LV290N4(25年車)。2026年1月記録。


青森200か1390.2TG-KV290N3(22年車)。2025年9月記録。


八戸230あ2009.2KG-KR290J4(20年車)。2025年9月記録。

東北地方で公営企業体の市営バスを運行する3事業者を取り上げた本作。表紙の写真は仙台市交通局の車両、バスの塗装を模したイラストは青森市交通部・八戸市交通部を左右に分割した装丁です。3事業者を取り上げた場合、このようにデザインすることが分かりました。

BJハンドブックシリーズで取り上げられるのは3事業者とも初めてですが、仙台市交通局だけは執筆をBJエディターズが担当している『バスマガジン』誌「事業者潜入レポート」の2023年122号で取り上げています。このため仙台市交通局の現有車両紹介写真は既にバスマガジンで掲載されているものも含まれています。

さて、本作の掲載事業者はタイトルの通り「仙台市交通局」・「青森市交通部」・「八戸市交通部」の3事業者だけで、2025年9月30日現在の在籍車両をもとに編集しています。構成はBJハンドブックシリーズの安定&おなじみとなった、車両編・歴史編・紀行編の3部構成です。車両編・歴史編は事業者毎に分けているのは当然のこと、紀行編も仙台市交通局を乗り歩きレポート、終点の風景を青森市交通部と八戸市交通部から選定しています。
   
車両編は「現有車両のアルバム」・「現有車両一覧表」・「現有車両車種別解説」を掲載。

仙台市交通局は毎年まとまった台数の新車を導入していますが、公営バス事業者からの移籍車も少ないながら並行して導入しています。古参格となるのが国内ディーゼル4社から1996~2000年に導入したKC規制車ですが、そのほとんどは保留車となっているので運行に入ることは少ないようです。保留車というのは仙台市交通局の特徴的な車両扱いで、「営業用として運輸局に登録しているものの、事業用として公表してはおらず、年度末までに廃車予定の車両 」となります。

青森市交通部は2000年代の車両代替を移籍車メインで行い、コスト削減による経営再建を進めました。2010年代以降はコンスタントにノンステップの新車をまとまった台数導入し車両代替を進め、並行して東京都交通局からの移籍車も導入しています。最古参車は1台だけ残る1998年に導入した富士7Eボディ架装のいすゞLVツーステップ車ですが、掲載写真を見ると行先表示機は取り外されており廃車直前という感じです。古参格といえるのが数台残る生え抜きのKL規制車で、次いで東京都交通局から移籍したPJ規制車となります。

八戸市交通部は路線車を1972年から長らく、いすゞ車のみ採用していました。2000年代は車両代替を移籍車導入メインで行っていましたが、2010年代からまとまった台数の新車導入を再開しました。2015年からは東京都交通局移籍車の導入も並行して行うようになり、在籍車全てが交通バリアフリー法適合の低床車となりました。新車の導入は2022年以降お休みしていますが、東京都交通局からの移籍車導入は継続しています。古参車は東京都交通局から移籍したKL規制車の2003年式いすゞLVです。生え抜きの古参車は2007年導入車ですので、東京都交通局移籍車で東京都交通局移籍車を代替するサイクルがしばらく続くことになりそうです。

歴史編は、仙台市交通局が9ページ・青森市交通部と八戸市交通部はどちらも4ページという分量です。3事業者とも市営バスの成立~最盛期~経営再建への流れ、近年の取り組みや競合事業者との協業への動きなど、若干駆け足気味なところはありますがコンパクトにまとめています。

紀行編のルポは「仙台市営バスを乗り継いで 広瀬川をさかのぼる」。今回は仙台から観光周遊バス「るーぷる仙台」や路線バスを乗り継いで作並温泉へ行く仙台市営バスに絞った一日乗り歩きルポです。さすがに仙台・青森・八戸の市営バス全ての乗り継ぎ旅にはしませんでした。
「終点の構図」は八戸市交通部の「八戸学院大学」と、青森市交通部の「後潟」の2箇所を掲載。「後潟」終点は集落の外れに位置するとのことですが、撮影時期&時間の関係でより荒涼とした場所に見えます。

感想めいたものはこのくらいにして、ここからは小生手持ちの「仙台市交通局」、「青森市交通部」、「八戸市交通部」の画像を並べていきます。

なお、本文中の「斜字 」部分は本作からの引用部分、型式・年式は掲載の「現有車両一覧表」を参照しました。 

町田多万夫ライブラリー カラー1970年代日本のバス ⑦近畿編

月末には何かしら感想めいたものを書いておきたい拙ブログ。ということで、バスに関する書籍を購入したら感想めいたものをわざわざブログに書いておくシリーズを更新です。

今回は2026年1月に神奈川バス資料保存会(協力 日本バス友の会)が製作・出版した同人誌、「町田多万夫ライブラリー カラー1970年代日本のバス ⑦近畿編」についてです。


阪急バス 社番:706.2020年10月記録(再掲)。
※画像の車両は、阪急バス創立85周年を記念して登場した1970年代以前の路線車カラーの復刻塗装車です。なお、本作に阪急バス復刻塗装車の写真は当然ありません。この塗装の頃の写真がたくさん掲載されていますよというイメージ画像です。

「町田多万夫ライブラリー カラー1970年代日本のバス」は、町田多万夫氏が1970年代に日本全国のバス事業者を訪ね撮影した写真全てを本にして公開するという壮大なシリーズ作品です。本作の近畿編では三重県・和歌山県・奈良県・滋賀県・福井県・京都府・大阪府・兵庫県の事業者のバス写真をまとめているほか、巻末に「甲信越・北陸編 追加」の写真も掲載しています。

町田多万夫氏の撮影写真は創刊当初の『バスマガジン』誌で思い出話や撮影秘話を綴った連載「愛しのバスたちよ」(※2003年刊行の2号から休載もありつつ2010年刊行41号まで掲載。全33回。)でその一部を掲載していましたが、スペースの関係なのか思い出話をしたバス会社の写真が載っていないなんてこともありました。連載終了から10年以上経過した今、当時の写真全てを見ることが出来るようになるとは。ありがたいものです。

本作掲載写真でもっとも有名と思われるのが、有田鉄道に在籍したというトヨタクラウンを写したものでしょう。どう見ても5ナンバー登録のタクシーですが、「一般乗合」と「ワンマン」の表記で路線バスをアピールしています。撮影時点で4人以内の利用者しかいなかった路線を極限のダウンサイジングで維持していたのでしょう。

掲載写真はどれも貴重なものばかりで見ごたえがあります。この本とあわせて『バスマガジン』誌の連載を読めば、撮影当時の状況や吉野大峯ケーブル自動車の創業者にお会いしたときの話などイロイロ知ることが出来るのでお薦めします。

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