小生がのちのち調べるかもしれない季刊『バスマガジン』の事業者特集などを書き記しておく、それだけのために更新しているメモ帳代わり。今回は9月刊行の『バスマガジン 130号』の感想めいたものになります。
まずは、前号の予告をチェック。129号の予告では、「 おじゃまします!!バス会社潜入レポート [西武バスグループ]」、「電気バスって実際のとこ、どうですか?航続距離、充電時間、メンテナンス、運転フィールなど諸々、現場でぶっちゃけインタビュー!!」、「ボチボチ、ラストスパートの大阪関西万博。いろいろと話題を作ったバスたちの活躍っぷりはどうだった?」、「そういや最近見なくなったアレ、どうなった?「ハイブリッドバスが減っている伝説」を検証」、「編集長司令リターンズ!!ついに古川レポーターがプロのバスドライバーとして営業路線運行デビュー!!」、このほか、バス情報・企画満載!!となっていましたが、掲載されたのはバス会社潜入レポートの西武バスと、古川レポーターの営業路線運行デビュー記事だけ。大阪関西万博は呑気なバスマニア誌の取材に相手している場合ではなかったようです。ハイブリッドバスが減っているという検証記事は予告の段階で掲載されることはないと思っていましたが、そもそもどんな資料を基に検証するつもりだったのか・・・。掲載されなかったのが残念でなりません。
バス会社潜入レポートは意外にも2度目の登場の「西武バスグループ」。前回は旧編集体制だった2008年刊行の31号でした。執筆担当はBJエディターズの加藤氏です。ちなみにBJハンドブックシリーズの直近作は2023年の『BJハンドブックシリーズV113 西武バス』となり、今回のバス会社潜入レポートの保有車両紹介の掲載写真の一部には同じものも見られます。
今回のバス会社潜入レポートの掲載対象事業者はハンドブックシリーズ同様、西武バス、貸切バスと秩父・軽井沢地域の路線バスを運行する西武観光バス、バス事業は契約による貸切送迎バスや特定バスを中心としている西武総合企画となっています。記事は2025年6月30日現在の在籍車両をもとに編集しています。沿線風景と車両紹介などをカラー頁、白黒頁には営業所の外観写真と歴史編をまとめた、おなじみの構成となっています。
社番:A3-404.2RG-LV290N4(23年車)。2024年8月記録。
かつては日産ディーゼル車を主力にしていた西武バスグループですが、現在はいすゞ車・三菱ふそう車が中心となっています。画像は現在の主力車種、いすゞLVの短いN尺車です。
路線車の塗装は「
2020年度から、西武グループのコーポレートカラーを基調にした “ S-toryカラー ” を採用 」しています。
社番:A4-480.2SG-HL2ANBD(24年車)。2024年12月記録(再掲)。
西武バスは都内営業所を中心にハイブリッドバス導入を進め、2024年には日野OEMモデルのいすゞエルガハイブリッドも導入しました。西武バスの社番はメーカー等関係なく空き番号にぶちこんでいく固有番号を採用しているので、過去AP・MPなどOEMモデルのメーカー判別に苦労しましたが、エルガハイブリッドはいすゞの大文字「HYBRID」ロゴをきちんと採用しているので助かります。
社番:A0-178.2PG-MP38FK(20年車)。2024年12月記録(再掲)。
こちらは現行モデルの三菱ふそうMPノンステップ車。「S-tory」カラーのMPはヘッドライト周りのパーツをバンパーと同しく黒色にしています。この塗りわけは、かつて在籍していた富士5Eボディを彷彿させます。

社番:A9-20.2PG-MP38FK(19年車)。2024年12月記録(再掲)。
社番:A9-49.2PG-MP38FK(19年車)。2024年12月記録(再掲)。
「一般路線バスに1953年から2020年まで使用された “ 笹バスカラー ” 」。西武バスといえば、この塗装デザインというイメージですが、西武バスの車両代替サイクルを考慮すると数年のうちに少数派となっていきそうです。
三菱ふそうMPは2018年の途中から笹バスカラー末期の2020年途中まで銀サッシ仕様になりました。三菱ふそう車は2012年途中に銀サッシから黒サッシに仕様変更していたので、元に戻ったともいえます。上下で車両が異なり失礼します。
社番:A2-821.QKG-MP37FK(12年車)。2025年8月記録。
西武バスでは古参格となった2012年導入の三菱ふそうMPノンステップ車で、黒サッシに仕様変更となってからまもなく登場した車両です。
「鈴木文彦が斬る、バスのいま」は「バスと自転車は共存できるか」。タイトルだけ見ると自転車積載バスを紹介するのかとおもいきや、自転車の利用を推奨するのであれば交通体系に組み込んだ道路整備などを行うべきという提言記事でした。
「~各地へ旅立ったバスたち~移籍バスの行方を追跡」は第17回東武バス編(その3)関東甲信越・中部・近畿・中国。128号掲載の東武バス編(その2)で紹介しきれなかった茨城県内事業者への移籍車もあわせて紹介しています。掲載車両は既に引退したものも少なくありませんが、中部地方や近畿地方の事業者にも東武バス移籍車が在籍していたことの良い資料となるでしょう。
局番:Im9414.U-LV324L(94年車)。2009年10月記録。
掲載写真にもありますが、せっかくなので小生も呉市交通局に移籍したいすゞLVワンステップ車の画像を。東武バス時代はフロント部分に黒い樹脂パネルをはめこんだ特別仕様が特徴でしたが、移籍時に埋められました。記事によれば画像の車両は呉市交通局の民間移譲により「
広島電鉄に、さらに生活バス化で富士交通に移管 」したとのこと。
そのほかの連載や記事はマジで広告臭がキツ過ぎるもの、今後調べることがマジで無さそうなものなので省略します。
次号予告は、「 おじゃまします!!バス会社潜入レポート [川崎鶴見臨港バス]」、「三菱ふそうが電気バス製造に乗り出した!?日本のバス勢力図に異変の予感が!!」、「やっと来た冬。地球ってこんなに暑い星になっちまったんだなぁ~!!バスは大丈夫か?」、「深刻なバスドライバー不足の中、事業者のバス体験プログラムがあちこちで展開中だけど!?」、「なんか、よく言われているほどワンステ車、ツーステ車って減ってないようですが・・・でもいまのうちに乗っとけ~!!」、このほか、バス情報・企画満載!!となっています。予告されている暑い星云々とワンステ・ツーステ車乗っとけ~のタイトルの適当さたるや、次号に掲載するつもりは無いということは分かりました。万が一掲載されたら、どんな根拠で記事を書いているのか気になります。バスマガジンはもう惰性で購入しているだけの小生ですが、今号掲載の一部の内容や面白いと思って書いているのかすら分からない予告を見ると、もう購入しなくて良いかなと本当に思います。
なお、本文中の「斜字 」部分は同誌からの引用部分、掲載画像の型式・年式は掲載の車両一覧等を参照しました。