6月に旭川へ出かけた際に記録したバス画像のよせ集め、「旭川市内で見たバス2025」シリーズ。今回の旭川電気軌道編その1では、1997年から2009年に導入した自社発注路線車の画像を並べていきます。
なお、型式・年式は「旭川電気軌道 在籍車両一覧」『バスラマインターナショナル212号』(2025),ぽると出版 を参照しました。
旭川22か1130.KC-MP747M(97年車)。
三菱ふそうがMPノンステップバスを販売開始してからまだ間もない1997年。まだまだノンステップバスは特殊な車両でしかも高額、導入しても1~3台程度の事業者がほとんどでした。そのような状況のなか、旭川電気軌道は一挙に10台導入しました。
1997年に導入したMPノンステップバスは前中扉ともグライドスライドドアを採用し、側面窓の上部開閉仕様となっています。グライドスライドドアの中扉に三菱重工製の旧式パッケージクーラーを前方に載せ、車内は後方に対面シートという配列、これぞMPの初期ノンステップバスという感じです。
側面行先表示は既存ツーステップ車にあわせて窓下に設置しており、方向幕からLED表示機に取り替えた際に表示窓部を拡大する改造を施しています。
塗装は既存車と全く異なる銀地にカッティングシートを多用した「アーバス」デザインを採用し、以後旭川電気軌道のノンステップ車の標準となりました。1997年導入車は画像の1台を残すのみとなりましたが、この日はごく普通に運用に入っていました。
旭川22か1221.KC-MP747M(98年車)。
ノンステップバスの継続導入を決定し、翌1998年もMPノンステップバスを10台導入しました。1998年導入車から側面窓を断熱や曇り止めに効果のあるペアガラスの固定窓を採用しました。
側面行先表示は引き続き側面窓下設置で登場しましたが、のちに側面窓部へ移設。窓下にあった表示窓部を画像の車両はカッティングシートを上から貼って隠しています。
旭川200か74.KC-MP747M(00年車)。
1999年導入車から側面行先表示は窓部設置となり、中扉は明かり窓のある引戸仕様に変更。画像の2000年導入車から旭川200かナンバーとなりました。
旭川200か81.KC-MP747M(00年車)。
後面側はこんな感じ。
2000年はKC規制車の三菱ふそうMPノンステップバスを10台導入しました。
旭川200か229.KL-MP37JM(02年車)。
1997年以降、毎年ノンステップバスの導入を続けてきた旭川電気軌道。2002年はKL規制車の三菱ふそうMP7台と日産ディーゼルUAを3台導入しました。画像はKL規制車となった三菱ふそうMPノンステップ車で、KC規制車の頃と見た目大きく変わったのは屋根の三菱重工製パッケージクーラー機器形状でしょうか。側面固定窓など旭川電気軌道の特徴的な仕様は引き続き採用しています。UAは富士重工製ボディ架装の長尺ノンステップ車ですが、この日は旭川駅前にあらわれませんでした。
ちなみに、2001年は日野車オンリーの導入。フルフラットノンステップバスのHU2台と中型幅10.5mサイズのHRを3台を導入しましたが、こちらは既に旭川電気軌道から姿を消しています。
旭川200か314.KL-MP37JM(03年車)。
2003年に導入したノンステップバスは登録時期の関係でMPとUAをそれぞれ1台と少な目。MPは扉側の側面窓割を画像の車両のように変更しました。

旭川200か390.KL-UA452PAN改(04年車)。

旭川200か391.KL-UA452PAN改(04年車)。
2004年は3月にMP3台と西工ボディ架装の長尺UA2台、12月にMPを5台導入しました。04年導入車から昼間時点灯用のLEDランプが内蔵となり、UAはバンパー内に装備しています。ちなみに西工ボディは扉側のフロントガラスが大きいB-Ⅱを採用しています。また、クーラーはゼクセル(サーモキング)製を搭載しています。上下で車両が異なり失礼します。
旭川200か438.KL-MP37JM(04年車)。
こちらは2004年後期に導入した三菱ふそうMP。昼間時点灯用のLEDランプはヘッドライト間のボディに内蔵しています。
旭川200か492.ADG-RA273PAN(06年車)。
2005年にノンステップ車の新車導入は無し。2006年に日産ディーゼルのRAを2台導入しました。クーラーはデンソー製を装備しています。ボディは04年導入車同様、B-Ⅱを採用しています。
塗装は銀地ですが、「超低公害バス」をアピールした特別デザインで登場。残念ながら画像の車両は正面しか「超低公害バス」をアピールしていませんが。
旭川200か724.PKG-RA274PAN(09年車)。
2007年は排ガス記号が変わった関係で型式が若干変化しましたが、引き続き尿素RAを4台導入しました。ボディはフロントガラス左右対称のB-Ⅰ、エアコンをサーモキング製とするなど、前年導入車から仕様を変更しました。画像の車両は2009年に4台導入したうちの1台で、塗装は「アーバス」デザインとなっています。