偶数月末は『バスラマインターナショナル』最新号の感想めいたものを書いている拙ブログですが、25日発売のものを月末までに更新するには時間が足りませんでした。ただ、バスラマ読者にとって2月は年鑑の発売月です。ということで今回は、バスに関する書籍を買ったら、感想めいたものをブログに書くシリーズを更新。今年も2月5日に刊行となった『年鑑バスラマ 2025→2026』についてです。
構成は、巻頭言、「2025国内バスハイライト」、年鑑のメインといえる「国内バスカタログ」、「海外バスカタログ」、歴史編、巻末の資料編というラインナップです。また、「2025国内バスハイライト」頁内で2025年バスラマ賞を、トヨタが販売を開始した5mサイズの小型EV「e-Palette」と、フルフラット式リクライニングシート「ソメイユプロフォン」に贈呈したことを報告しています。

車番:15-5233.ZAC-LV828L1(25年車)。2025年8月記録。
2025年の大きな話題といえば、やはり大阪・関西万博。JR桜島駅から会場へのシャトルバスは「
大阪シティバスをはじめ、在阪バス事業者が全車電気バスで運行を担当 」しました。画像は「
シャトルバス用に24台を採用 」した、大阪シティバス籍のいすゞエルガEVです。なお、大阪シティバスのエルガEVは「
万博終了後の12月からは一般路線で稼動している 」とのこと。
さて、本作の「国内バスカタログ」掲載モデルは「国産車5車種(14シリーズ)、輸入車7車種 」となっています。昨年号と比べると、国産車はトヨタが販売を開始した小型EV「e-Palette」の新規掲載で1シリーズ増、輸入車は販売を終了したバンホール/アストロメガTDX24とEVモーターズ・ジャパン車の掲載保留により2車種減となりました。EVモーターズ・ジャパンが掲載保留となったのは、「万博会期中に確認された品質問題への対応に全力が注がれている 」状況のため、「同社から掲載見送りの意向が示された 」ことが理由となるようです。

愛媛200か5758.2025年7月記録。
画像は伊予鉄バスに在籍するEVモーターズ・ジャパン販売の電気バス「F8シリーズ2 8.8」。伊予鉄グループは出資している関係もあり、EVモーターズ・ジャパンが販売する電気バスを積極的に導入してきました。「F8シリーズ2 8.8」は日本国内の中型ノンステップバスサイズにいちはやく対応したモデルだったので、EVモーターズ・ジャパンが相当なシェアを獲得することになるのでは、などと小生は勝手に思っていました。しかし、2025年初めに鹿児島市交通局が導入した同型車は早々に長期間運行出来ない状況になるなど、あちらこちらからEVモーターズ・ジャパン車の不具合の話が聞こえてくるようになりました。早い段階でしっかりとした対処が行われていれば、『年鑑バスラマ』で掲載保留となることは無かったのかもしれません。
国産車の既存モデルでは、2026年1月に新開発したエンジン搭載モデルの発売を開始したトヨタコースター/日野リエッセⅡをいちはやく掲載しています。また、2025年は複数のモデルで2026年7月から継続生産車も対象となる「サイバーセキュリティ(CS)対策の義務化」への対応が行われました。
気になるのは、サイバーセキュリティ(CS)対策に「対応せず、販売終了した車型、終了を予定する車型もある 」という一文。掲載モデルの「現代ユニバース」は「2025年度末を目処に販売中止が予定されている 」とあるので、どうやらサイバーセキュリティ(CS)には対応しない模様。それにしても日本国内「発売以来の総登録台数は2025年末時点で約900台 」という実績の現代ユニバースが販売を終了するとは驚きです。モデルチェンジした観光車モデルの販売を開始するのか、それともバスはEVモデルのみに絞るのか?現代ユニバース既存車のアフターサービスはきちんと行われるのか?こちらも気になります。
資料編では、今年も「ブランド別国内バス販売台数」のリストを注目。2025年の国内バス販売台数は大型・小型あわせて9906台でした。国内メーカーの大型車は軒並み前年以上の台数を販売していますが、小型車は前年割れとなった結果「コロナ禍の需要回復により1万97台を数えた2024年に対しては若干の減少 」となりました。小型車の前年割れは、2025年内にトヨタコースターの新型エンジン搭載モデルの販売が間に合わなかったことが大きいようです。
なお、昨年号掲載の「ブランド別国内バス販売台数」リストに、UDトラックスが2022年にバスを1台販売していることが書かれていますが、今号掲載の「バスのメーカー別新車台数」リストにはありません。リストは2023年以前は登録ベースを基にしているので、この1台は未登録車となります。どんなバスだったのか謎は深まるばかりです。
「海外バスカタログ」は海外の最新鋭バスモデルの一部を国内バスカタログのフォーマットで紹介。今号では「欧州(EU)7ブランド、トルコ2ブランド、アメリカ2ブランド、南・東アジア5ブランドを掲載 」しています。三菱ふそうと共同で新たなバスメーカーを設立することを1月に発表した台湾の鴻海科技集団が開発した電気バス「フォックストロン モデルT」も掲載しているのは、さすがバスラマ編集部です。
露骨に手抜きと分かるような年もあれば、編集側の思い入れが強すぎる年もありと、振れ幅の大きいことでおなじみの『年鑑バスラマ』歴史編。今年は「西武バスの高速バス40年の歩み」を掲載。西武バスは「
1985年12月10日、「関越高速バス・新潟線」(池袋-新潟間)の昼夜行便で高速バスに参入 」しました。
記事では、これまで西武バス(西武観光バス含)が運行してきた高速バス全路線の概略や運行車両の変遷をバスラマが過去に撮影してきた豊富な写真とともにまとめています。せっかくなので小生も手持ちの西武の高速バス画像を再掲多めで並べていきます。
社番:1839.KC-RA550RBN(98年車)。2009年11月に記録。
西武バスの高速車といえば、やはり富士重工製ボディのスーパーハイデッカーは外せません。ヘリコプターとも呼ばれた富士17型S(通称7S)ボディ架装のRAは1990年代から2000年代初め頃の西武バス高速車の主力車種でした。画像の車両は後部トイレ装備の4列シート車で、2009年当時は西武観光バスに在籍し空港連絡バス「大宮羽田線」をメインにしていました。
社番:1294.KL-RA552RBN(02年車)。2013年11月記録(再掲)。
こちらは富士重工製大型観光ボディの最終モデルとなった21型S(通称1S)ボディのスーパーハイデッカー車。画像の車両は側面固定窓の4列シート仕様で、当時は西武高原バスに在籍していました。
社番:1185.KL-RA552RBN(01年車)。2013年11月記録(再掲)。
ハイデッカーの21型M(通称1M)ボディ車も在籍していましたが、少数派でした。画像の車両は床下オートエアコンを装備した4列シート車で、やはり西武高原バス(当時)に転籍していました。
社番:1529.KL-RA552RBN(05年車)。2013年11月記録(再掲)。
「富士重工のバス事業終了により高速車は2003年から西工製で導入 」を開始しました。画像はスーパーハイデッカーの西工SD-ⅡボディなRA高速車。
社番:1644.ADG-RU1ESAJ(06年車)。2013年11月記録(再掲)。
「2006年からは一般路線車で数を増やしていたいすゞ(ジェイ・バス製RU)も採用 」を開始しました。2013年から採用を開始した三菱ふそう車とともに西武の高速バスの主力を担っています。画像は側面固定窓仕様のいすゞガーラHD。画像の車両はいすゞ高速車の初期導入車の1台で、2013年時点で「2011年から高速バスに採用される紺色の新デザイン(西武ライオンズのシンボルカラー、レジェンド・ブルー)」に塗り替えられていました。
毎年書いていますが、年によって当たり・ハズレがあるように感じるのが『年鑑バスラマ』の醍醐味です。もちろんこれは私感ですのであしからず。
なお、本文中の「斜字 」部分は同誌からの引用部分、画像の型式は掲載の「国内バスカタログ」を参照しました。