野球観戦ネタがなければ、週1回の更新でアップアップな拙ブログ。当然アクセス数もないのでネットの大海に沈みっぱなしです。というわけで、月末恒例のバス雑誌の感想という名のしばらくは現状維持。偶数月はバスラマこと、『バスラマインターナショナル 167号』です。
今号の特集は「2018 春のオムニバス」。一昨年の155号・昨年の161号と4月刊行号恒例となった特集で、3月から4月上旬にかけて登場した「
新型車や新しいバスの運行をオムニバス形式 」でまとめて紹介しています。
まずは京成バスに登場した2階建てバスの話題。「
空港アクセスのバリアフリー 」を目的に導入した車両で、東京駅鍛冶橋駐車場と成田空港第2ターミナルを結ぶ「有楽町シャトル」運用専属となっています。
社番:1801.2018年4月に記録。
2階建てバスは構造上1階部分がノンステップとなっているため、「
1階部分はバリアフリー用スペースと荷物置き場 」とし「
2階席が51人」という造り。1階部分は「
今後の利用状況などを見ながら改造も考えられている 」とのこと。また、「
運賃箱は乗降用の中扉部に設置 」し、前扉部は「しめきり」扱いとなっているところもポイントです。
アストロメガつながりで、記事ではジャムジャムエクスプレスが導入した夜行高速仕様車も紹介しています。
そして、東京都交通局が3台導入したトヨタの量産型FC(燃料電池)バス「SORA」の話題も本特集に組み込まれています。
車号:S-C103.ZBC-MUM1NAE(18年車)。2018年4月に記録。
「SORA」は「
FCバスでは初めて型式認証を得て、3月7日から発売したモデル 」となりますが、排ガス記号からして、バスマニアにはなじみの無い文字の羅列ですね。「
2020年までに都営バスだけで最大70台の導入を予定している 」ということですが、水素ステーションの関係から配置営業所は限られるものと推測。
車号:S-B102.2018年4月に記録。
せっかくなので、昨年2台導入した先行発売モデルTFCBの画像も合わせて並べておきます。
「
エンジンがないだけに定期点検の項目は限られるとともに、FC関連の機器はこれまでノートラブル 」というのは立派です。なお、先行発売モデル「
TFCBの2台は当初よりメーカーとの2年間のリース契約で使用しており、2019年春には「SORA」への代替が予定されている 」とのこと。早くも残り1年のカウントダウン・・・、乗車はお早めに。
特集ではこのほか、奈良交通で運行を開始した連接バスや日立電鉄交通サービス運行の「日立BRT」第Ⅱ期区間先行開業などの話題や各地に登場した新型車両をとりあげています。
2018年3月いっぱいで営業を終了した大阪市交通局の話題については、「きのうと同じ 大阪市営バスから大阪シティバスへ」と題したレポート記事で取り上げています。
車号:62-1640.2018年3月に記録。
交通局の民営化をめぐり市長と市議会が対立するなどいろいろありましたが、大阪市営バスは4月1日から大阪シティバスに移行されました。記事では2月に開催されたバス運転体験会イベントの模様や車体表示の変更作業を多数の写真で紹介。大型二種免許取得を養成する目的で大阪シティバスが横浜市交通局の移籍車を7台も導入しているとは知りませんでした。ただ、全長・WBなど試験車両より短い気が・・・。
3月に記録した画像の車両はまだ正面に局章がついていましたが、「
全車両が万博招致のワッペンを掲出 」していたのがマニア的に残念。
事業者訪問は「近鉄バス」。前回は分社前、近畿日本鉄道自動車局時代だった97年刊行の38号以来というのだから久々の登場となります。ただ、先月刊行の「バスマガジン」でも取り上げられたばかりという妙なタイミングの良さが残念。とはいえ、「バスマガジン」ではあっさり気味の紹介だった近鉄バスの現状、「
運転士不足」をはじめとした取り巻く環境、さらには「
EEドライブからMTの時代を経て再びAT化 」した流れなど、幅広く・深く取り上げているのはさすがバスラマです。
というわけで、いつものように手持ちの画像を並べていきます。「バスマガジン」の備忘録エントリ作成のため3月に出かけたのが、まさか今回でも役に立つとは思いもよらず。こんなことなら、無理してでも高速車の画像も撮っておけばよかったと後悔。
社番:6810.PKG-KV234L2(08年車)。2018年3月に記録。
近鉄バスは日野車をメインに導入しており、三菱ふそう車といすゞ車がごくわずかに在籍しているという状況。画像の車両はPKG規制車の日野KV短尺ワンステップ車ですが、「
巻き込み防止対策でツーステップ時代から続く仕様 」の「
左リヤタイヤのカバー 」がありません。
黄色と青色にKとNをあしらった一般乗合車の現行塗装デザインは近畿日本鉄道直営時代の「
1994年から採用 」しています。
社番:6765.2PG-KV290Q2(17年車)。2018年3月に記録。
最新鋭の平成28年規制適合車となる日野KV長尺車。長尺車は「
利用者数が多い路線を抱える松原営業所 」に多く配置されていますが、画像の車両は鳥飼営業所の配置。
社番:6715.PK-HR7JPAE(07年車)。2018年3月に記録。
日野HR10.5mサイズは「
大型ワンステップバスと並行して2008年まで採用 」。「
狭隘路線の多い稲田・鳥飼の2営業所 」に在籍しています。
社番:0601.ACG-HU8JLFP(06年車)。2018年3月に記録。
社番:0602.ACG-HU8JLFP(06年車)。2018年3月に記録。
近鉄バスは低公害車としてCNG車のほか、ハイブリッド車も在籍しています。画像の日野ブルーリボンシティハイブリッドは06・07年に導入。前後で車両が異なり失礼します。
社番:0310.KK-RX4JFEA(03年車)。2018年3月に記録。
今では在籍車両の「
1割弱を占めて 」いる小型車。主に「
狭隘路線やコミュニティバスなどで稼動 」しており、画像の日野RXは「
経年ながら、機動性の高さや座席の多さなどで現場からは好評 」とのこと。ちなみに小型車の塗装は後部のKとNのデザインが省略されています。
連載は、「新 バスドライバーのひとりごと」と海外記事、短期連載の「ここまで来たバスのAMT化」では三菱ふそうを取り上げています。
また、4月発売号恒例の「スーパーハイデッカー・低公害バス・ノンステップバス」の採用実績も掲載。スーパーハイデッカーは2017年度278台の登場。やはり2016年度の376台から減少しましたが、2015年度の265台とほぼ同程度は確保しました。
熊本200か1505.2KG-KV290N2(18年車)。2018年4月に記録。
ノンステップバスは2017年9月~2018年3月までに登録された車両を掲載。画像は九州産交バスに登場した日野KV。九州産交バスが一般乗合車に10台も新車を導入するのはかなり久々になります。
次号予告は、バス事業者訪問が神奈川中央交通、2018バステクフォーラム開催、いま中国のバスは、連接バス/2階建てバスのニューフェイス ほかとなっています。事業者訪問は久々に取り上げられる事業者が続きます。
なお、本文中の「
斜字 」部分は同誌からの引用部分、掲載画像の型式・年式は掲載の車両一覧を参照しています。
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