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BJハンドブックシリーズ S100

まだまだ続くバスに関する書籍を買ったら、感想めいたものをブログに書くシリーズ。
今回は1月刊行の『BJハンドブックシリーズS100 北海道中央バス』です。いつもBJハンドブックシリーズを購入している比較的大きな本屋はいつまでたっても入荷が無く、結局神保町の有名書店で入手しました。



社番:134283.QPG-KV290Q1(16年車)。2018年10月記録。
BJハンドブックシリーズ初登場となる北海道中央バスを取り上げた本作は「BJハンドブックシリーズ100号記念拡大号」と銘打ち、巻頭に「中央バスのいる風景」と題した沿線風景写真を4ページにわたって掲載しています。ただし100号といっても、初期のシリーズに未刊行の欠番があることと、NシリーズからRシリーズへのリニューアル時に51号からスタート(41~50は欠番)したため、100号=100冊目でないことはあえて記しておきます。本作の掲載事業者はタイトルの北海道中央バスに加え、グループ事業者の空知中央バス・札幌第一観光バス・ニセコバスとなっており、2018年10月1日現在の在籍車両をもとに編集しています。
 
内容は、安定の車両編・歴史編・紀行編というおなじみの3部構成。「終点の構図」は北海道中央バスの幾春別町。紀行編は「小樽・積丹 とびきり秋味・秋景色」と題し、1日目は小樽市街・2日目は積丹半島を巡る乗り歩きルポとなっています。

さて、今回の車両編で注目すべきは車両一覧表に北海道中央バスと空知中央バスで車両管理に用いられているという6桁の番号を「社番」として表記していること。社番は「陸運支局や22・200などを分類する2桁 」に登録番号4桁となっており、旧赤白塗装時代のボディに書かれていた事業部をあらわす1桁数字とは異なる模様。
ただ肝心な車両編の掲載写真が、本作も粗い&コントラストの調整がイマイチ。側面窓の形状などがほとんど分からない写真も少なくありません。ずっとこんな感じですから、改善は難しいということなんでしょう。歴史編では戦時統合により誕生した北海道中央乗合自動車の成り立ちから、現在に至るまでをまんべんなくまとめています。戦後1950年代に起こった東急(本文ではぼやかされていますが)主導による株買い占め事件など北海道中央バス混乱期についてだけでなく、2006年に白石管内9路線廃止問題で表面化した札幌市とのゴタゴタとその顛末についても記述があるのはさすがです。

感想めいたものはこのくらいにして、このエントリを書くために2018年10月札幌へ出かけて記録した画像を並べていきます。天気は晴れから雨模様に急変化し、同じ日に撮影したとは思えない画像となっています。なお、本文中の「斜字 」部分は本作からの引用部分、型式・年式は掲載の車両リストを参照しました。


社番:130485.KL-HU2PLEA(01年車)。2018年10月記録。
まずは生え抜き大型路線車両では珍しく短尺を採用した日野ブルーリボンシティワンステップ車。画像の01年導入車は中扉4枚折戸仕様となっています。

 

社番:130477.KL-HU1JJEA(01年車)。2018年10月記録。
北海道中央バスでは「80年代から狭隘・閑散路線用として9m尺大型車の採用 」を行っており、このサイズの車両が現在もまとまった台数在籍しています。画像の車両は01年のみ導入した日野ブルーリボンシティ9m尺車で中扉折戸仕様のツーステップ車。このサイズの日野車の型式はRUとなっていましたが、ブルーリボンシティ誕生時にHUに組み入れられました。ブルーリボンシティの9m尺車は早々に販売中止となったことから、全国的にも少数派となっています。


   
社番:131225.KL-RP252GAN(04年車)。2018年10月記録。
9m尺大型車では最後まで製造を続けていたRP。西工ボディのRPは03年から07年まで導入していました。
 


社番:131397.KL-HR1JNEE(04年車)。2018年10月記録。
中型幅10.5mサイズのノンステップ車は日野HRを04・05・09年に導入。コーナリングライトを装備しているためウィンカーは上部に設置しています。

 

社番:133631.LNG-HU8JMGP(14年車)。2018年10月記録。
08年からハイブリッドノンステップバスの採用を開始 」した北海道中央バス。増備車から「92年に採用された一般路線カラー 」となっていますが、当初は白色の専用塗装で登場しました。



社番:122819.KC-HU2MPCA(96年車)。2018年10月記録。
2000年代初めに札幌市交通局がバス事業を縮小~民間移譲することになり、北海道中央バスは2004年までに「札幌市の車両を230台譲受 」しました。移管車両は現在もわずかながら在籍していますが、年式的に最古参格となっていることから姿を消すのも時間の問題かもしれません。まずは96年導入の日野HU長尺車。

 

社番:123056.KC-MP717P(97年車)。2018年10月記録。
そして97年導入の三菱ふそうMP長尺車。

 

社番:132509.KC-HU2PMCA(96年車)。2018年10月記録。
基本的に車両代替は新車で行っていた北海道中央バスですが、一気に増えた札幌市営バス移管車両を中心とした古参車代替のため、2010年前後にかけて移籍車を大量導入しました。「首都圏・中京圏・関西圏の車両 」が在籍することになり、バラエティに富む状況となりました。画像の中扉4枚折戸仕様の日野HUは南海バスからの移籍車。


 
社番:132601.KC-HU2MLCA(96年車)。2018年10月記録。
移籍車は前中扉仕様のエアサス車だったら即買いだったらしく、元蓄圧式ハイブリッド車など変則車両も移籍しています。画像の中扉グライドスライド仕様の日野HUツーステップ車は東急バスからの移籍車。中扉部にはもともとリフトを装備していましたが、撤去しています。
移籍車ではこのほか、名古屋市交通局からまとまった台数導入しています。

 
 
社番:134269.QPG-KV290Q1(16年車)。2018年10月記録。
喫緊の車両代替にメドがついたのか移籍車導入は終了。現在は積極的に新車を導入しています。なかでも16年にはモデルチェンジした画像の日野KVといすゞLVあわせて80台以上という大量導入を行いました。


 
社番:132537.PKG-RU1ESAA(09年車)。2018年10月記録。
続いて道内各地へ展開している都市間高速車の画像を並べていきます。まずは3列シートで固定ガラス仕様の日野セレガスーパーハイデッカー。



社番:132801.PKG-RU1ESAJ(10年車)。2018年10月記録。
4列シートのジェイバス製都市間高速車は折戸を採用。いすゞガーラはフロントガラス下部にオーナメントライトの装備はありませんが、日野セレガにあわせるためかオーナメントライト風の銀ラインを施しています。

 

社番:132789.BKG-AS96JP(10年車)。2018年10月記録。
UDの都市間高速車も在籍。ATのRAも在籍していますが、OEM車のAS販売開始後はこちらにスイッチ。フロントガラス下のオーナメントが外観上の判別ポイント。



社番:133191.LKG-MS96VP(12年車)。2018年10月記録。
こちらは三菱ふそうMSエアロエース都市間高速車。乗車時間2時間未満の路線はトイレ無し車両で運行しています。



社番:133955.QRG-RU1ASCA(15年車)。2018年10月記録。
13年以降は比較的短い距離の路線向けに7速MT低馬力車を導入しています。画像の車両は千歳空港へのリムジンバス運用に入っていたトイレ付き車。

 

社番:134933.2TG-RU1ASDA(18年車)。2018年10月記録。
現行の2TG・2RG規制車も在籍しています。画像の車両は低馬力エンジンでトイレ付の日野セレガ。

次回刊行は2010年以来、3度目の登場となる「京阪バス」。今度は京都に出かけることになりそうですが、京阪宇治交通関連の合併でイマイチ運行範囲が小生の頭の中でよくわからなくなってしまった京都京阪バスを理解すると思えば安いもの・・・と思うようにします。
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