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BJハンドブックシリーズ V102

バスに関する書籍を買ったら、感想めいたものをブログに書くシリーズ。
今回は9月に刊行したらしい『BJハンドブックシリーズV102 京成バス』です。


 
社番:5269.2DG-LV290N2(19年車)。2019年6月記録。 
 
BJハンドブックシリーズでは3作目となる京成バス。本作は2019年7月1日現在の在籍車両をもとに編集しています。 前作は2008年に刊行したR64ですから、久々の登場となります。本作の掲載事業者は2003年に京成電鉄直営のバス事業を引き継いだタイトルの京成バスに加え、ちばフラワーバス・ちばレインボーバス・ちばシティバス・ちばグリーンバス・京成タウンバス・京成バスシステムのグループ6社となります。前作では京成トランジットバスと市川交通自動車も掲載範囲に含まれていましたので対象事業者は少なくなりました。ただし市川交通自動車は一般路線バスから既に撤退しているため、掲載範囲から外れたのは京成トランジットバスの実質1社だけとなります。おそらく傍系ということで掲載範囲から外れたのでしょうが、BJハンドブックシリーズでは東武グループの朝日自動車を刊行した例もありますから、京成トランジットバスだけでなく京成グループの千葉県内バス事業者を新たに1冊にまとめて刊行してほしいものです。
   
さて、内容は、安定の車両編・歴史編・紀行編というおなじみの3部構成。「終点の構図」は京成バスの「二宮神社」。紀行編は「京成バスを乗り継いで江戸川をさかのぼる!」と題し、河口側の東京ディズニーランドを出発地に京成バスエリアで最も川上に位置する江戸川台駅まで1泊2日の乗り歩きルポとなっています。
 
車両編では、掲載の現有車両一覧表から前作掲載車両がそれなりに残っているものの、京成バス本体に残っているのは少なく、ほとんどがグループ会社の在籍車や京成バスからの転籍車となっています。グループ会社へ転籍というサイクルが確立していることもあり、近年の京成バス本体の車両代替は国内バス事業者でも有数の速さといえそうです。現有車両車種別解説の一部にワンステップバス・ノンステップバスの誤りがあるようなのが残念。
 
歴史編は前作掲載分をベースに戦後部分を圧縮したうえで、近年部分を大幅に加筆・修正。2019年7月に設立した「東京BRT株式会社」にも軽くですが触れています。

感想めいたものはこのくらいにして、このエントリを書くためチマチマと京成バスグループ運行エリアへ出かけて記録した画像を中心とした、小生手持ち画像を大量に並べていきます。なお、本文中の「斜字 」部分は本作からの引用部分、型式・年式は掲載の現有車両一覧表を参照しました。


社番:5237.PKG-LV234L2(08年車)。2019年6月記録。
まずは京成バスの主力車種といえる、いすゞLVノンステップ車。一般乗合車の塗装デザインは1990年代に「藍色部分がやや明るく変更 」したくらいで、「戦後まもなく採用された伝統ある 」ものとなっています。
京成バスの「大型一般路線車は2000年代に入り、都内に中尺のノンステップバス、千葉県内の団地輸送用に中尺のワンステップバス、幕張新都心に長尺のワンステップバス、その他の地域に短尺のワンステップバス・ノンステップバスを配置 」してきました。



社番:N117.PKG-LV234L2(10年車)。2019年6月記録。
こちらはワンステップ車。
 
 
 
社番:N594.QDG-KV290N1(17年車)。2019年6月記録。
2010年代になると地域関係なくノンステップ車を導入しており、ノンステップ化が急速に進んでいます。画像の車両は日野。



社番:4455.PJ-KV234Q1(06年車)。2019年5月記録。  
続いては「94年に幕張新都心の車両に導入された「カモメバス」カラー 」の車両から、中扉4枚折戸仕様の日野KV長尺ワンステップ車。このあたりの車両が94年の船橋営業所茜浜車庫開設時に「カモメバス」カラーで登場した日野HT長尺3扉車を代替していきました。



社番:4526.QPG-KV234N3(14年車)2019年6月記録。  
ラッシュ時の収容力を考慮し、「カモメバス」カラーの車両はノンステップ車も中尺となるN尺車を採用しています。




社番:4540.2PG-KV290Q2(17年車)。2019年6月記録。
モデルチェンジした日野KVでも収容力を考慮して新都心営業所配置車はQ尺車を採用しています。


 
社番:4492.BJG-HU8JMFP(09年車)。2019年5月記録。
京成バスではハイブリッドノンステップバスも導入。日野のブルーリボンシティハイブリッドは、画像の「カモメバス」カラー車だけでなく標準塗装車もM尺で導入しています。
 

 
社番:4532.QSG-HL2ASAP(16年車)。2019年5月記録。
モデルチェンジ後の日野ハイブリッド車は今のところ「カモメバス」カラーの新都心営業所配置車のみ長尺を導入しています。
 

  
社番:4510.SDG-HX9JLBE(12年車)。2019年5月記録。
長尺車が目立つ「カモメバス」カラーですが、もちろん路線環境に合わせた中型・小型車も在籍しています。ちなみに画像の日野HXは現在江戸川営業所に転属し、E504となっている模様。
京成バスの社番は所属営業所を示す0~5・8・E・H・Nを冠した3桁の固有番号 」を採用しています。営業所間の転属の際、番号が変わってしまうので車両事情に詳しくないと分からない代物となっています。



社番:4834.CITARO-G(10年車)。2019年6月記録。
幕張新都心を走るバスといえば、やはり連接バスを抜きには語れません。「1998(平成10)年12月に国内の一般路線で初めての連接バス(ボルボB10M/富士重工ボディ)の運行を開始 」しました。初代連接バスは「カモメバス」カラーで登場しましたが、代替車両として導入したベンツ・シターロは「ベンツ純正のジャディットグリーンに1台ずつ異なるカラーのライン 」を採用。「「シーガル幕張」の愛称で15台が活躍 」しており、この台数は「1営業所の連接バス運行台数としては最多である 」とのこと。



社番:E701.2PG-LV290Q2(17年車)。2019年8月記録。



社番:E708.2PG-LV290Q2(17年車)。2019年8月記録。
江戸川区による基幹路線として2007年4月から運行を開始した「環七シャトル(シャトル☆セブン)」。現在は「1日あたり6,500人以上を輸送する基幹路線に育っている 」とのこと。「2010年には内外ともに専用デザインのハイブリッドノンステップバスを採用 」しましたが、2017年に現在の車両に代替となりました。メッキパーツを多用したボディにピンク色ベースで車両ごとに異なる文字色など凝りに凝った外観だった先代車両に比べると、現在の専用車は塗装デザインも全車共通のおとなしいものとなっています。



社番:6448.QDG-KV234L3(12年車)。2019年8月記録。
京成電鉄は90年代から直営のバス事業を「営業所・車庫単位で分社し、雇用形態や勤務パターンなどを変更する効率化 」する取り組みを開始します。ちばフラワーバスは「1995年に第1弾として成東営業所を分社化 」により営業を開始しました。それぞれの分社が一般路線車にオリジナル塗装デザインを採用しているのが京成バスグループの特徴。
ちばフラワーバスは早い段階からAT車の導入を進めており、画像のノンステップ車もAT車となっています。



社番:6604.PJ-LV234L1(05年車)。2019年6月記録。
それぞれの分社は独自に新車導入を行っていますが、京成バスをはじめとしたグループ間転籍車も導入しています。画像の車両は京成バスから転籍したいすゞLVワンステップ車。



社番:112.KL-HU2PPEE(03年車)。2019年9月記録。
98年に「松戸営業所白井車庫と船橋営業所船尾車庫を分社 」し営業を開始した、ちばレインボーバス。
画像の車両は京成バスからグループ間転籍したフルフラットな日野ブルーリボンシティノンステップ車で、ちばレインボーバスに残る2台だけの存在となりました。

 

社番:440.KL-HU2PPEE(03年車)。2019年9月記録。
日野ブルーリボンシティノンステップバスのもう1台は京成バスカラーに社名表記のみという外観。塗装そのままで活躍する京成バスからのグループ間転籍車は各社で多数見られましたが、現在は塗り替えるのが基本方針となっている模様。
  


社番:C207.QPG-LV290Q1(16年車)。2019年5月記録。
ちばシティバスは2000年に千葉営業所新宿車庫の分社としてスタートし、「2008年4月、本社・営業所を新宿車庫から新港車庫へ移転 」しています。分社当時はピンク系の塗装デザインでしたが、のちに現在の青系ベースに変更しています。
画像の車両は久々の自社発注乗合車として登場したいすゞLVのQ尺車。正面の水玉模様や側面のリボン帯デザインはかつてのピンク系塗装時代で採用していたものを復刻した特別塗装車ともいえます。



社番:C495.PJ-LV234L1(06年車)。2019年6月記録。
ちばシティバスは千葉市内中心部の不採算エリアを引き継いだこともあってか、京成バスなどからのグループ間転籍車が主力となっています。社番は、自社発注車が200番台・グループ間転籍車が400からの連番を採用。グループ間転籍車は数年で乗りつぶし、新たな転籍車で代替するサイクルとなっていることから、自社発注車の社番200番台はまだ9台にも関わらず、400番台はすでに500を超えている状況。
一般乗合車のグループ間転籍車はいすゞ・日野車をメインとしており、画像の車両はいすゞLVワンステップ車。 
 


社番:C496.PJ-KV234L1(06年車)。2019年6月記録。
こちらは日野KVワンステップ車。PJ規制車は外観からいすゞ・日野の見分けが出来ませんが、ちばシティバスの社番はメーカー区分も無い単なる連番のためお手上げです。



社番:CG174.PKG-LV234L2(08年車)。2019年6月記録。
ちばグリーンバスは2000年に佐倉営業所田町車庫を分社。一般乗合車はいすゞ車をメインに導入し、比較的遅くまでサーモキング冷房を搭載しているのが特徴。画像の車両はいすゞLVワンステップ車。



社番:CG198.2DG-LV290N2(17年車)。2019年6月記録。
ちばグリーンバスの一般乗合車は自社発注車をメインとしており、コンスタントな新車導入を行っています。側面行先表示はモデルチェンジした16年導入車から戸袋窓部に設置しています。



社番:T059.QKG-LV234L3(15年車)。2019年6月記録。
2001年に奥戸営業所の一般路線を引き継いでスタートしたのが京成タウンバス。京成電鉄の直営バス事業分社は都内にも進みました。京成タウンバスは自社発注車をメインにしていることもあり、AT車の採用を早い段階から開始しています。画像のいすゞLVノンステップ車ももちろんAT車です。

 

社番:T063.QDG-LV290N1(16年車)。2019年6月記録。
塗装デザインは白色ベースに建物風なTOWNBUSロゴを採用しています。  
 


社番:KS-1515.PJ-KV234L1(06年車)。2019年9月記録。
京成バスは「業態の異なる貸切・特定事業の一部を2005年に新たに分社した京成バスシステムへ譲渡 」し、「船橋の高速・貸切センターに隣接して営業を開始」しました。2007年に京成バスから路線移管を受け一般路線の運行も開始しています。
一般乗合車は京成バスからのグループ間転籍車がほとんどということもあり、長らく京成バスそのままの塗装で運行していましたが、数年前から赤帯部を黄緑色に変更したオリジナルカラーを採用しています。画像の車両は日野KVワンステップ車。



社番:KS-1868.KL-HR1JNEE(04年車)。2019年9月記録。
京成バスでは日野HR10.5mサイズを03~04年にかけて、まとまった台数を導入しました。既に京成バス本体から全車引退し、ほとんどの車両が京成グループ事業者に転籍しました。京成バスシステムにも複数台が在籍しており、松戸配置だった三菱ふそうMKの10.5mサイズノンステップバスもあわせて転籍しています。 
 
  
 
社番:KS-1412.SDG-HX9JLBE(17年車)。2019年9月記録。
こちらは柏井線をメインとする日野HX。数少ない京成バスシステム自社発注一般乗合車となります。



社番:1269.QTG-RU1ASCJ(16年車)。2019年8月記録。

 

社番:1279.QTG-RU1ASCJ(17年車)。2019年8月記録。
高速・貸切車は旧来の「KaNaC」カラーから、「2006年に赤と青のラインを重ねて「K」をデザインした新たなグループカラー 」を採用しています。



社番:KS-1303.QRG-MS96VP(13年車)。2019年10月記録。
東京駅・銀座~成田空港間の格安路線「Tokyo Shuttle」にはオリジナルカラーのトイレなしハイデッカーが運用 」。画像の車両は共同運行事業者の1つ、京成バスシステム所属車となる三菱ふそうMS。



社番:6224.KL-MS86MP(04年車)。2019年5月記録。
高速車両も京成バスから分離子会社へグループ間転籍しています。画像の三菱ふそうMSはちばフラワーバスへのグループ間転籍車。



社番:C077.KL-LV781R2(02年車)。2019年5月記録。
ちばシティバスに在籍するグループ間転籍車から、残り少なくなった、いすゞ純正ガーラの高速車。


 
社番:H705.ACG-HU8JMFP(07年車)。2019年9月記録。
貸切事業は京成バスシステムに移管しており、京成バスは契約貸切車・特定車のみ在籍しています。画像は「ららぽーとTOKYO-BAY」への無料シャトルバス専用車となっている日野ブルーリボンシティハイブリッド。



社番:KS-7320.QKG-MP35FM(15年車)。2019年9月記録。
現行マスクの三菱ふそうMPワンステップ車は京成バスシステムの契約貸切車として1台在籍しています。

 

社番:KS-7404.PKG-KV234Q2(09年車)。2019年9月記録。
こちらはサッポロビール千葉ビール園への無料送迎バス専用車となっている日野KV長尺ワンステップ車。
 
次回刊行は2度目の登場となる「新潟交通」。これから冬になるのに新潟・・・。池袋で高速バス車両の写真を撮って終わりにするか、いっそ更新しないか悩むところ。
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