京成バス初導入の国産大型電気バスが新小岩と亀有を結ぶ「亀有線」専属で運行していると知り、4月に新小岩駅へ行きました。
新小岩駅にバス乗り場はいくつかありますが、「亀有線」は駅から若干離れた東北広場に乗り場を設けています。新小岩駅東北広場は2010年代に誕生した比較的新しい交通拠点で、比較的余裕のあるスペースがあることから、昼間は折り返し時間調整で待機している車両を見ることが出来ます。というわけで、「新小岩駅東北広場で見たバス2025」と題したバス画像のよせ集め。今回は京成バス編です。

社番:8002.ZAC-LV828L1(25年車)※1。
京成バス初の国産大型電気バスとして登場した、いすゞエルガEV。従来の京成バス標準カラーデザインで、電気バスをアピールしているのは窓上のバッテリー機器部と後面の「ELECTRIC BUS」標記のみと控えめなところがポイントです。車内はフルフラットで、シート配置はメーカー標準仕様の前後輪間は両側とも前向きシート、後輪タイヤハウスの後には最後列シートと対面するような造りとなる後ろ向きの2人掛けシートを両側に設置しています。フルフラットなので後部への移動が容易なはずですが、後輪部分の通路がボトルネックとなっており正直詰め込みは効かない感じです。既存のディーゼルノンステップ車と比べると座席数はだいぶ少ないので、エルガEVは利用者目線からすると座れないハズレ車両なのかもしれません。

社番:8153.QDG-LV290N1(15年車)※2。
京成バスの「亀有線」は社番頭数字「8」の金町営業所が担当しています。運用車両のメインとなっているのが、現行ボディでN尺のいすゞLVです。
画像の車両はタカラトミーの本社が葛飾区&亀有線沿線にあるという縁もあり、2018年から「リカちゃんラッピングバス」となっています。ラッピングだけでなく車内もリカちゃんの装飾に車内アナウンスの一部も担当、リカちゃんづくしとなっています。なお、金町営業所配置車両の多くは東京2020オリンピック・パラリンピック記念の特別ナンバープレートを装着しています。

社番:8164.2DG-LV290N2(18年車)※2。
こちらは東進ハイスクールのラッピング広告車。東進ハイスクールは都内周辺のバス事業者では大口のラッピングバススポンサーで、現在は名物講師をメインにしたデザインとなっています。合格者数は毎年きちんと更新しており、画像は2024年の現役合格実績です。

社番:8170.2DG-LV290N2(19年車)※2。
葛飾区内の観光スポットと花菖蒲をデザインしたラッピングバスも在籍しています。例年6月上旬から中旬頃に開催される「葛飾菖蒲まつり」期間中は、曜日限定で運行する「かつしか菖蒲めぐりバス」の運用車両に選ばれることが多いようです。

社番:8172.2DG-LV290N2(19年車)※2。
昔ながらの広告看板掲示枠を装備したいすゞLV。
社番:8117.
新小岩駅東北広場からは「細田循環バス」も発着しています。「細田循環バス」は葛飾区内の利便性向上を目的に運行を開始し、京成バスと京成バス東京が共同運行しています。中型車で運行しており、画像のいすゞLRは「細田循環バス」オリジナルデザインラッピングを施した専用車となっています。
ちなみに京成バスの社番は営業所転属の際、頭数字(アルファベット)の変更ですませることもあれば、大きく変わる場合もあります。画像の車両は2020年から交付を開始した「葛飾」ナンバーを装着しているので、型式・年式を参照した『BJハンドブックシリーズ』から断定することは出来ませんでした。
なお、型式・年式は下記を参照しました。
※1)「春のオムニバス2025」『バスラマインターナショナル209号』(2025),ぽると出版
※2)『BJハンドブックシリーズV102 京成バス』(2019),BJエディターズ