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バスラマ 169号

今年は6月中に梅雨明けし、ずっと夏が続いている関東地方。バスの写真を撮りに行くのも暑さで命がけです。昨年も7月は暑かったですが、8月の天候不順で助かってたことを実感。というわけでバス雑誌の感想という名の酷暑日和。偶数月はバスラマこと、『バスラマインターナショナル 169号』です。 
 
特集は「台湾最新バス事情」と題し、台湾で「販売台数は500台を超え、路上でも頻繁に見かけるバスになった 」という日野製ノンステップバスHS8Jの話題を中心にまとめています。台湾で販売中の日野製ノンステップバスについてはもともと2017年2月刊行の160号で取り上げられる予定でしたが、納車遅れなどから掲載延期となっていました。それが約1年で「頻繁に見かけるバス 」となったというのだから驚きです。それだけ完成度の高い車両ということなのでしょう。
 
日野車といえば、2018年7月から販売を開始したAMT「Pro Shift」搭載の新型セレガについては試乗レポートで紹介。実際にハンドルを握ってAMT「Pro Shift」のインプレッションを中心にまとめています。新型セレガは引き続きMT車も販売していくようですが、どのくらいAMT車へ転移していくかが気になります。

レポートではトロリーバスを代替し、来年2019年から関電トンネルで運行開始予定の電気バスについての記事が目を惹きました。今回登場した電気バスは、「日野ブルーリボン・長尺AMT車をベース 」としており、「モーターの国産品採用」や「日本で初めて車載パンタグラフ方式の超急速充電システムを採用 」したことが特徴となっています。



2018年6月に記録。
6月の段階で一部の車両が既に扇沢の車庫へ到着しており、遠くからですが小生も見ることが出来ました。納車間もなかったからか、車内は段ボール箱でいっぱいとなっていました。ちなみにミラーは「寸法の関係でJバスではなく三菱ふそうのものを取り付けている 」とのこと。

記事ではあわせて関電トンネルトロリーバスについてもまとめています。

 

2018年6月に記録。現在「トロバスラストイヤー」の装飾が貼られています。
事業者訪問は1996年の39号以来の登場となる「四国交通」。徳島県西部の三好市阿波池田を中心に路線網を展開している事業者で、昨2017年に戦時統合会社の徳島西部交通から分離独立60周年を迎えています。記事では四国交通を取り巻く現況や、2017年から運行を開始した客貨混載バスなど近年の取り組みについてを中心にまとめています。

さて、今回の感想めいたものを書くために小生は一念発起して阿波池田へ行きました。東京からはさすがに遠い!それでもたった1路線ではありますが、記事にあるような「極めて狭い道路 」を走る路線に実際乗車できたことは良い体験となりました。

 

「漆川八幡神社前」停留所にて。2018年7月に記録。
ちなみに乗車したのは漆川線。停留所を兼ねる転回場所は多少開けているとはいえ、敷地的にはかなりギリギリな所です。掲載写真のキャプションによれば「四国交通のバスが走る道路でも改良が一番遅れているといわれる 」とのこと。そんな道路を対向車に注意しつつキビキビ走るんだから圧倒されます。

 

徳島200あ5.PB-HR7JHAE(07年車)。2018年7月記録。
24台の路線車のうち一般路線用は16台在籍。そのうちの5台を占めるのが9mサイズの日野HR。画像の車両は最終増備車となった07年導入車です。



徳島200か74.KK-MK25HF(01年車)。2018年7月記録。
生え抜きのツーステップ車となる三菱ふそうMK短尺トップドア車。「中型・短尺・前扉 」は「一時期の四国交通一般路線車の標準的な仕様 」とのことですが、代替が進み「現在は1型式1台のみ 」となっています。



徳島200か25.KK-RJ1JJHA(00年車)。2018年7月記録。
一般路線車には生え抜き車両だけでなく、親会社の徳島バス、さらにグループの親玉にあたる南海バスからの移籍車も在籍しています。画像の車両は徳島バスから登録番号そのままでグループ間転籍した日野RJツーステップ車。徳島バスの塗装デザインを最大限活用しながら緑帯で四国交通をアピールしています。本文では「四国交通の乗合車の旧塗装 」と書かれていますが、?をつけさせていただきます。




徳島230あ1860.2TG-MS06GP(18年車)。2018年7月記録。
現在の四国交通の「経営の大きな柱 」となっているという都市間高速バス。「しこくさぶろうエディ」の愛称のもと、大阪線・神戸線の2路線を展開中です。
画像の車両は「四国交通60周年記念に登場した“復刻塗装車”のエアロエース 」。側面固定窓仕様のトイレ付車両で、「標準塗装車とは車内の色調も変えている 」とのこと。登録番号は2017年導入車から頭2桁を西暦末尾2桁を採用していますが、下2桁は60周年にちなんだものと推測。


   
徳島22き310.U-RU1HHAB(94年車)。2018年7月記録。
貸切車は減車により、現在は11台となっています。徳島バスと共通の塗装デザイン車が多い中、オリジナルの旧塗装車も在籍しています。画像の日野セレガ9m車は、「池田が四国の中心=へそにあたることからネーブルオレンジを描く 」特別塗装車。7~9月の定期観光バスでは主力車となるようです。
なお、四国交通の看板車的存在でもある1966年製のいすゞボンネットバスBXD30は非冷房車のため夏場はお休み。とはいえ「部品の確保も難しくなってきましたが、状況が許す限り運行していきたい 」ということなので、一度は乗車しておきたいところです。
 
連載は、「新 バスドライバーのひとりごと」と海外記事となっています。

次号予告は、バス事業者訪問が小田急バス、トヨタ新型コースター、最新バス機器・用品ガイド、各地のバスの日イベントから ほかとなっています。

なお、本文中の「斜字 」部分は同誌からの引用部分、掲載画像の型式・年式は掲載の車両一覧を参照しています。
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