イランのホルムズ海峡封鎖に対して、アメリカは逆封鎖したなど、イランをめぐる情勢はもう何がなんだか分かりません。分かっているのは燃料の金額がどんどん高くなるということだけ。燃料費用増加で打撃を受けているバス業界ですが、今後インバウンド旅行者の大幅な減少なんてことになったら・・・。というわけで、月末恒例バス雑誌の感想という名の、スタグフレーション。偶数月はバスラマこと、『バスラマインターナショナル215号』です。
今号の特集は4月刊行号恒例となった「春のオムニバス」。今回も新たに登場した電気バスの話題を中心に、しずてつジャストラインに登場した連節バスやマニア有志による富士重工製バスボデーの撮影会の話題等々まとめて紹介しています。掲載内容に関連するような画像が1枚でも記録出来次第、後日追記します。
レポートでは、日野と三菱ふそうを経営統合した持株会社「ARCHION」がスタートした話題から、それぞれのバス事業の今後についてまとめています。やはり気になるのは、経営統合に関係なく三菱ふそうは現行大型路線バスモデルの製造販売を終了するということでしょう。既に台湾「Foxconnが生産・販売する大型電気バスの国産化 」を発表していましたが、路線タイプは大型電気バス一本に絞るとは思いませんでした。
事業者訪問は「伊豆箱根バス」と「オーワ」の2事業者を取り上げています。
まずは2009年刊行の112号以来、2度目の登場となる「伊豆箱根バス」。西武グループの伊豆箱根鉄道直営のバス事業を2006年に引き継ぎました。路線バスは社名の通り沼津・三島・熱海といった伊豆エリアと小田原など箱根エリアに展開しているほか、貸切バスは伊豆・箱根エリアのほか、都内にも営業所を設けています。
記事では高速バスへの参入や、2018年に再び都内に貸切バスの営業所を設けたことなど近年の取り組みを中心にまとめています。
ここからは手持ちの伊豆箱根バス在籍車両から、小田原営業所配置の路線車画像を何枚か並べていきます。
湘南200か2458.2KG-KV290N4(24年車)。2026年4月記録。
「2026年3月23日現在、乗合車119台・貸切車65台を小田原(神奈川県)、三島(静岡県)、町田(東京都)の3営業所に配置する 」伊豆箱根バス。小田原営業所には「乗合49台・貸切7台 」配置しており、多客路線を多く担当していることから乗合車は大型車中心となっています。
大型の乗合車は2009年以降「新車が限られ一時期は移籍車のみで代替されてきたが、2024年から新車の導入が再開 」されました。画像の車両は久々に自社発注した大型乗合車として2台登場した日野KVのうちの1台。運転席側の側面窓は中央部も上部開閉するオプション仕様を採用しています。
湘南200か2582.2KG-LV290N4(26年車)。2026年4月記録。
こちらは「2026年1月に2581~2583の3台が登録されたエルガの短尺AT車。 」先ほど画像を並べた「2024年12月登録の日野ブルーリボン(2KG-KV290N4)2台、2025年2月登録のエルガ3台に続く自社発注の大型路線車で、これら8台は小田原地区の代表車として活躍 」しています。
さて、伊豆箱根バスの塗装デザインですが、「乗合・貸切とも、1982年から採用する西武グループ共通の白地に青/赤/緑の帯(西武バス観光車および近江鉄道と共通) 」を採用しています。ボディにある2000番台の番号は「西武バスグループ共通の4桁数字 」ですが、伊豆箱根バスでは「客観性はなく、社内管理は登録番号で行われる 」とのこと。このため巻末掲載の「在籍車両一覧」に4桁番号の記載はありません。

湘南200か1898.KL-UA452KAN(01年車)。2026年4月記録。
大型乗合車に近年新車導入を行っているとはいえ、メインはやはり西武バスからのグループ間移籍車。伊豆箱根バスの「
車種別比率は日産ディーゼル/UDトラックス約40%、いすゞ約34%、日野約16%、三菱ふそう約10%という構成。西武グループが2010年まで主力としていた日デ/UDの比率が依然として高い 」状況です。画像の車両は小田原営業所配置車両では古参格といえる富士重工ボディ架装のUA短尺ワンステップ車。伊豆箱根バスに在籍するUA短尺車は全車西武バスからのグループ間移籍車とのこと。

湘南200か2229.ADG-RA273MAN(06年車)。2026年4月記録。
西武バスからグループ間移籍したM尺のRAワンステップ車。日産シビリアンテールライトを装備した初期製造のRAです。巻末掲載の「在籍車両一覧」ではノンステップ車と書かれていますが、どうやら誤記の模様。
湘南200か2261.PKG-RA274KAN(06年車)。2026年4月記録。
こちらは「ADG-車と合わせて5台在籍 」する西武バスからグループ間移籍したRA短尺ノンステップ車。
湘南200か2366.PJ-LV234L1(07年車)。2026年4月記録。
西武バスからは、いすゞ車もそこそこの台数グループ間移籍しています。画像の車両はPJ規制車のLVノンステップ車。
伊豆箱根バスの小田原地区と熱海地区では「箱根など山間地の停留所ではドライバーが乗客の乗降を直接確認でき、安全面での利点がある 」ことなどから、「前乗り・前降り」乗降方式を採用しています。
湘南200か2457.LKG-MP37FK(11年車)。2026年4月記録。
ここ数年で台数を増やしている西武バスからのグループ間移籍車といえば、三菱ふそうMPノンステップ車。伊豆箱根バスには既に「2011~2013年式12台が在籍 」しており、今後も台数を増やしていくことになるのでしょう。また、MPのOEM車であるUDトラックス販売のAPノンステップ車も1台グループ間転籍しているとのこと。
続いては事業者訪問初登場の「オーワ」。「
愛知県岡崎市に本社を置き、貸切バス・タクシー・トラックなどとホテルを展開する交通・物流事業者 」です。新規参入が非常に難しかった規制緩和前の1984年に事業免許を取得し貸切バス事業をスタートしました。記事は地道にバス事業を拡大していったオーワの成長物語といった内容で、今では看板車両ともいえるボンネットバスを導入した経緯も触れています。
連載では、なかなか興味深い車両を所有している方を紹介した短期連載の「私はバスのコレクター」、ほか海外記事などの長期連載も掲載しています。
次号予告は、2026バステクフォーラム会場レポート、バス事業者訪問:明光バス、私はバスのコレクター⑨(泉州にある三菱ふそうエアロクィーンⅢ)ほかとのこと。事業者訪問で和歌山県の事業者が取り上げられるのは いつ以来なんでしょうか。
なお、本文中の「斜字 」部分は同誌からの引用部分、掲載画像の型式・年式は掲載の車両一覧を参照しています。