バスラマ 207号

2024年も残すところわずかとなりました。2024年に出版されたものは、年内に感想めいたものを書かなければ。というわけで、ブログ更新が感想めいたものばかり続きます。偶数月はバスラマこと、『バスラマインターナショナル207号』です。

特集と銘打たれたものは無い今号ですが、ページ数的に特集といえるのがイベントレポート「第10回バステクin首都圏 開催」記事です。10月18日に開催したイベントの模様や出展企業の展示車両・商品を8ページにわたって紹介しています。

レポート・トピックスでは全国の様々なバスに関する話題を取り上げています。掲載記事に関連するような手持ち画像を1枚くらいは並べておきたい!ということで、今回は「各地の新車から」で掲載されたJR九州バスの車両を。


社番:531-24165.2RG-LV290N4(24年車)。2024年12月記録。
JR九州バスが「北薩線(鹿児島駅-薩摩郡山-薩摩中央高校間)の開業77周年を記念 」し、新車1台に国鉄バス時代の塗装デザインを施しました。「前面の動輪マークや側面のツバメのレリーフは同社保管のものを取り付けた 」ほか、「シート表皮も国鉄時代を彷彿とさせるモケットを採用 」したというのですから驚きです。単なる国鉄バス復刻塗装車ではない、こだわった造りの1台です。ちなみにJR九州バスはナンバープレートに社番的存在のドア番号を希望番号で取得していますが、この車両は開業年にちなんだ数字で取得しているのも見逃せません。

バスマガジン 127号

小生がのちのち調べるかもしれない『バスマガジン』事業者特集などを書き記しておく、それだけのために更新しているメモ帳更新。前回に続き、今回は12月に刊行された『バスマガジン 127号』です。

まずは、前号の予告をチェック。126号の予告では、「 おじゃまします!!バス会社潜入レポート [岩手県交通]」、「アルピコ交通のレッドリスト 登山が得意だったパワフルなバスたちが続々退役か!?」、「バスの“後付けパーツ”の製品開発 流通が盛り上がっているので見に行ってきた!?」、「送迎・貸切がメインの事業者や運転士はどんな形態で勤務している?その安全思想とともにレポートする」、このほか、バス情報・企画満載!!となっていました。

予告されていたものと思われる記事は全て掲載されているので、小生が前号の感想めいたもので書いた「どうせ予告詐欺で載らない」方が誤りでした。お詫びいたします。
ただ、煽り気味の予告に対し、実際掲載された記事はマイルド&パブの香りが強くただようものだった、ということだけは書いておきます。

バスラマ 204号

ブログの更新が出来なかった今年4月から7月の間に発売されたバス関連書籍の感想めいたものを書くシリーズ。今回は6月刊行『バスラマインターナショナル 204号』について、なんとか2024年内に溜まっていた感想めいたものの宿題を片付けることが出来ました。

今号掲載の特集は、バステクフォーラムと電気バスに関連する記事の2本立てです。
「2024バステクフォーラム開催!」は5月に大阪の万博記念公園で開催したバステクフォーラムの出展車両や出展各社の展示機器やシステムなどを紹介しています。

電気バス関連の特集記事は「電気バス情報&電気バス用バッテリーの知識」。2023年末から2024年5月にかけて登場した電気バスの紹介と、電気バスに使われるバッテリーや電池についてまとめています。電池の特性や日本における法規制など、多方面から取り上げているところがバスラマらしさです。また現在の電気バスで主流となっているリチウムイオン電池だけでなく、それ以外の電池として古の電気バスに使われた鉛蓄電池、未来の技術として全固体電池や「自動車用としては運転寿命の短さや高コストが課題とされる 」燃料電池についても紹介しています。


群馬22あ3214.2011年2月記録したものを再掲。
鉛蓄電池の電気バスの一例として紹介しているのが日野ハイブリッドバスHIMR。電気バスではなく、ディーゼルエンジンと搭載した電池によるモーターを組み合わせ、排出ガスから黒煙など有害物質の数値を抑えることを目的に開発されました。初代HIMRは鉛蓄電池を搭載し、画像の関越交通に在籍したHIMRは中型車用のエンジンを採用し小排気量を図った第2世代の車両です。画像では分かりにくいですが運転席側の中央部の床下側板(※関越交通KKKロゴの下あたり、前タイヤのすぐ後はクーラー機器用)にバッテリーからの放熱用にスリットが設けられています。ちなみに第2世代のHIMRは鉛蓄電池だけでなく、ニッケルカドミウム電池を選ぶことも出来ました。

このほか、東急バス社長へのトップインタビュー記事や、全国各地のバスに関する話題を紹介したレポート・トピックス記事を掲載しています。トピックス記事のひとつに「住宅地に眠る川崎のトロリーバス」と題し、川崎市高津区の住宅街で集会所として活用していたトロリーバス廃車体の話題を紹介しています。トロリーバス車両の保存車は、今回取り上げられた川崎の車両を含めても3台のみ。貴重な存在だけに記事は「現役当時の姿への再現が望まれる 」という一文で締められていますが、このブログ記事作成中の12月12日に解体するとの報道アリ。残念ではありますが、地域の方々の長きにわたる管理により令和の時代まで残ったことを有難く思わなければなりません。

BJハンドブックシリーズ X115

奇数月末は『バスマガジン』誌の感想めいたものを書いてきましたが、季刊誌となってしまったので11月末の刊行は無し。ただ、月末には何かしらの感想めいたものを書いておきたい。ということで、バスに関する書籍を購入したら感想めいたものをブログに書いておくシリーズを更新です。
今回は今年10月に刊行された『BJハンドブックシリーズX115 京浜急行バス』についてです。


社番:2437.2024年11月記録。

本作から全ページカラーとなったXシリーズがスタート。全ページカラーになったということは、車両編の「現有車両のアルバム」掲載写真が全てカラーになったということです。と、進次郎風構文はさておき、カラーになっただけで、ここまで見やすくなるとは思いませんでした。近年は紫外線対策などで濃色ガラスを採用する事業者が増え、白黒だと側面窓のサッシ仕様が真っ黒につぶれて全然分からない掲載写真が少なくありませんでした。これがハッキリ分かるのですから、カラー写真化は大歓迎。資料的価値も上がりました。Vシリーズから本格的な掲載がスタートした沿線風景写真ページは残念ながら無くなってしまいましたが、歴史編の掲載写真もカラーとなった意義の方が大きいです。

さて、BJハンドブックシリーズで京浜急行バスが取り上げられたのは初代ハンドブックから、ニューハンドブックス、Rシリーズ、前作2014年のSシリーズ『BJハンドブックシリーズS84 京浜急行バス』を経て、いよいよ5冊目となります。ちなみにBJエディターズが執筆を担当している『バスマガジン』の「事業者潜入レポート」で京浜急行バスを取り上げたのが2017年の84号です。

本作の掲載事業者はタイトルとなっている「京浜急行バス」のほか、貸切専業の「東洋観光」の2社で、2024年6月1日現在の在籍車両をもとに編集しています。前作では羽田京急バス・横浜京急バス・湘南京急バスの3分離子会社籍の車両も掲載していましたが、各社とも2018年4月に京浜急行バスへの吸収合併により、現在は京浜急行バスに一本化されました。

本作は、車両編・歴史編・紀行編というBJハンドブックシリーズでは安定・おなじみの3部構成となっています。「終点の構図」は東京都大田区の「大森東五丁目」です。
   
車両編ですが掲載の「現有車両一覧表」を見ると、最古参は2階建てオープントップバスとなっている93年登録の三菱ふそうMUです。これは特別であり特殊な車両ですから例外的な存在で、京浜急行バスの在籍車両で古参格と言えるのは08・09年車あたりです。京浜急行バスの代替サイクルは以前より少し長くなったとはいえ、車齢16年前後で代替しているのはさすがといえます。
在籍車両は、いすゞ車が半数近くを占め、ついで日野車、三菱ふそう車と続きます。国内バス販売・製造から既に撤退しているUD車はギリギリ残っているという感じで、おそらく次回のハンドブックで掲載は無いでしょう。国内ディーゼル4社のほか、少数ですがハイエースと燃料電池バス「SORA」のトヨタ車、BYDの電気バス、スカニアの2階建てバスなども在籍しています。

歴史編は、今回も近年の動き(都市間夜行バスからの撤退や近年の取り組みなど)を中心に加筆・修正してページ数をなんとか抑えています。

紀行編は「京浜急行バスで楽しむ 東京湾岸バス散歩」と題し、横浜から浦賀まで東京湾沿いの史跡を中心に巡る日帰り乗り歩きルポとなっています。

感想めいたものはこのくらいにして、ここからは小生手持ちの「京浜急行バス」の画像を並べていきます。東洋観光の車両画像は今回ありませんのであしからず。

なお、本文中の「斜字 」部分は本作からの引用部分、型式・年式は掲載の「現有車両一覧表」を参照しました。

バスラマ 206号

10月27日に行われた衆議院選挙の結果、与党は過半数割れという結果となりました。いわゆる裏金問題により自民党の公認を得られなかった候補者は明暗分かれる選挙結果となりました。八王子市の大半をしめる東京24区の選挙区からは公認を得られなかった前職が当選するのか注目を集めましたが、小生居住エリアの選挙区は分割により立川市・日野市と同じ東京20区。こんな形で由木村が日野と合併した世界線が現実のものになろうとは。感慨深いものです。というわけで、月末恒例バス雑誌の感想という名の、同じ選挙区とはいえ立川の候補者が由木村エリアをどれだけ重視しているのか疑問なところ。偶数月はバスラマこと、『バスラマインターナショナル206号』です。

特集は10月刊行号恒例の「最新バス機器・用品ガイド」です。様々な商品・サービスを知ることが出来るだけでなく、バス業界という局所的なトレンド(と、専門誌に広告出稿する景気の良い企業)を知ることも出来る特集ですが、今回ガイドページに商品を掲載したのはわずか9企業。正直寂しいラインナップです。

特集と銘打たれていませんが、今号の中心はやはり各地に登場した電気バスの話題といえます。特にカルサンe-JESTの国内納車1号車・2号車の話題と、国際興業バスが導入したレトロフィット電気バスについて詳しく取り上げています。レポート・トピックスでは、日本各地で行われた「バスの日」関連のイベントなどを取り上げています。

小生的に気になったのは、やはり「京成グループがバス事業を再編」というトピックス記事。これは「現在京成バスを筆頭に18社(整備会社1社含む)で展開するバス事業を、最終的に地域別の5つの事業者に再編成する 」という大掛かりなものです。


社番:1232.2024年3月記録。
京成電鉄グループのバス事業者各社では、既に不採算路線の移管やエリア調整を行っており、近年は車両のグループ間転籍事例も多く見られるようになりました。千葉内陸バスに在籍する画像のいすゞLRノンステップ車は京成タウンバスからの移籍車。塗装変更は最小限という感じですが、元カラーほぼそのままで使用しているグループ事業者も少なくないので、千葉内陸バスはまだ塗装変更する力があるといえそうです。
今回発表されたのは、まず「今年11月1日に京成電鉄100%出資の中間持株会社・京成電鉄バスホールディングス(HD)を設立、京成電鉄と各グループ会社が保有する固定資産の一部、および京成電鉄と新京成電鉄によるグループバス事業会社の経営管理事業を新会社に移管するとともに、バス事業会社の再編成を図る。再編は京成バス以外の各社が2025年4月1日、また京成バスは2026年4月1日の予定 」となっています。ちなみに中間持株会社の京成電鉄バスホールディングスは「現 昭和タクシー有限会社を商号変更 」とのこと。おそらくタクシー会社統合の過程で休眠状態となっていた会社を活用する。今後公表されるであろうホームページの会社概要は設立年と事業開始年がだいぶ異なることになるでしょう。そういえば1995年に千葉県成東地区の京成電鉄直営のバス事業を引き継いだ地域分社の「ちばフラワーバス」は有限会社冷熱サービスを商号変更したものだったことを思い出しました。
そんな余談はともかく、深刻なドライバー不足など様々な要因から地域分離子会社の再統合の動きがみられる昨今のバス業界ですが、新京成電鉄吸収合併のタイミングで京成バスと地域分離子会社の統合だけに留まらず、東京ベイシティ交通や千葉海浜交通・千葉内陸バス、1970年代に京成グループ入りした千葉中央バス、100年以上の歴史がある千葉交通も巻きこむ大掛かりな再編を行うとは驚きました。
2025年4月1日の再編で、京成タウンバスが「京成バス東京」、京成トランジットバス・松戸新京成バス・船橋新京成バス鎌ヶ谷営業所・東京ベイシティ交通を統合した「京成バス千葉ウエスト」、ちばレインボーバス・千葉海浜交通・京成バスシステム・船橋新京成バス習志野営業所を統合した「京成バス千葉セントラル」、千葉交通・千葉中央バス・成田空港交通・千葉内陸バス・ちばフラワーバス・ちばシティバス・ちばグリーンバスを統合した「京成バス千葉イースト」、統合に加わらず単独で京成電鉄バスHDの子会社に移行するのが「東京BRT」(2026年4月1日移行)と整備会社の「京成自動車整備」(2025年4月1日移行)です。
わざわざ複数の事業者に再編したのは効率的な路線再編だけでなく給与水準の関係もあると推測します。ドライバー不足で悩まされているこのご時勢、再編に伴う賃金水準の引下げなんかしたらドライバーの大量離脱は必至です。賃金水準の高い事業者に合わせるため損益分岐を考慮すると東京と千葉で分け、かつ「京成バス千葉」だけでもイースト・セントラル・ウエストの3つに分けるしかないのでしょう。ただ再編ありき過ぎて、愛社精神というか心情的なところがあまりにも考慮されていないような気もします。せめて社名だけでももう少し旧社名を尊重したもの、もしくは2000年代初頭のいわさきコーポレーションの愛称としての「鹿児島交通」のような形で残せないものか再考してほしいところです。とはいえ、この事業者再編で、これまで回送距離の長い飛地路線を移管ではなく担当営業所変更だけで済ませられることや、まとまった台数の新車導入によるコスト削減、車両転属が容易になるなど様々なメリットがありそうです。

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