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バスラマ 185号

今年の4月も昨年同様に緊急事態宣言下での生活を送ることになろうとは。3度目の緊急事態宣言は灯火管制やらも加わって、コロナ対策もここまできたのかという感じです。というわけで、月末恒例バス雑誌の感想という名の、思いもよらぬ変化球。偶数月はバスラマこと、『バスラマインターナショナル185号』です。
今号掲載の特集は2つ。まずは4月刊行号恒例となった「春のオムニバス」。2021年は新たに登場した連節バスや電気バスなど車両に関するものから自動運転の実証実験まで、「2月から4月にかけて、各地で集めた15の話題 」を掲載しています。


社番:4002.KX525Z1(21年車)。2021年4月記録。
今回掲載されたものから、京成バスが幕張新都心で運行している「シーガル幕張」むけに登場した日野ブルーリボンハイブリッド連節バスの画像。塗装は「これまでのシーガル幕張と同じグリーンを基調色に、サイドウインドー上部の帯に京成グループのコーポレートカラーのブルーとレッドの組み合わせを採用 」しています。残念ながらボルボ時代のカモメカラー復活とはなりませんでした。今回の日野連節バス2台導入により、既存の「シターロG2台が退役した 」とのこと。
日野の連節バス導入の話題は京成バスのほか、京王バスと神姫バスの車両についても紹介しています。京王バスの導入車両は、朝のラッシュ時の限られた運行本数のみという宝の持ち腐れ状態ですが、「今後は他路線への使用も検討される 」とのこと。昼に走るのはいつになるのでしょうか・・・。
特集2つ目は「観光バスにはやっぱりガイドさん!」。「バスガイドに新たな活躍の場を考えよう 」というねらいのもと、自社でバスガイドを養成している貸切バス事業者の現在や、各社で乗務する男性バスガイドさんそれぞれの仕事への取り組みなどを紹介しています。

様々な話題を取り上げたトピックスでは、ヒュンダイ・ユニバースに廉価グレードのベーシック仕様が登場したことや、三菱ふそうエアロエースに「近距離路線ユーザーなどからの強い要望を受けて 」折戸仕様が登場したことを紹介。扉の開閉方向を座席側に折りたたむことで、折戸の設定が可能となったようです。
このほか、「日産シビリアンが販売を終了」ことも取り上げています。シビリアンの販売終了は残念ですが、「2011年7月に、国内向けはガソリン車に集約された 」ことで、「幼児バス、特装車を含む自家用や官公庁などのニーズは根強いものがあった  」というものの「営業車での販路は限られた 」状況でした。むしろ、よくここまで販売が続いていたと考えるべきかもしれません。


なにわ200あ337.2013年10月に記録した画像を再掲。
せっかくなので手持ちのシビリアンの画像から、日本城タクシーに在籍していた車両。撮影時点では前面・後面を大阪市交通局のゼブラカラー風ラッピングとなっていました。

事業者訪問は1999年以来、2度目の登場となる「福島交通」。記事では、みちのりホールディングス傘下となった2009年以降の施策を中心に、2011年の東日本大震災や2019年の台風19号による郡山支社の冠水、2020年から続くコロナ禍の影響についてもしっかりとりあげています。

在籍車両は「2021年3月現在、546台 」で、「三菱ふそう約66%、日野約19%、いすゞ約14%、日産ディーゼル約1% 」となっています。1999年時点では「資本関係のあった三菱ふそうに統一されていた 」ので、大きく変わったといえます。


福島230え2020.BKG-MS96JP(10年車)。2020年9月に記録したものを再掲。
いつもならバスラマの事業者訪問掲載事業者の手持ち画像確保のためとかこつけて遠出をしている小生ですが、この状況下では。ということで再掲画像で失礼いたします。
画像は希望番号2020のオリンピック・パラリンピックナンバーで登録しているエアロエースな三菱ふそうMS。高速車はこれまで貸切車と共通の塗装デザインを採用してきましたが、今後はみちのりグループ共通の「MEX」デザインを採用していくようです。


福島200か400.KK-ME17DF(03年車)。2016年9月記録。
今回の事業者訪問で特筆すべきは、2019年の台風19号による郡山支社の冠水で水没し廃車となった66台のリストも巻末に掲載していること。リストを見ると古参車だけでなく、かなり新しい貸切車も冠水の影響で廃車となっていることに驚きました。画像のMEも廃車となったうちの1台です。

連載は、「新 バスドライバーのひとりごと」や海外記事などおなじみの長期連載のほか、新たに「あの頃のバス 渡邊嘉也さんの写真帖から」と題した短期連載もスタートしています。今回は1980年前後に撮影された江若交通のボンネットバスの写真を掲載しています。バスラマがイメージする「あの頃」といえば1950~60年代という感じだったので、ぐっと年代が新しくなりました。
なお、4月発売号恒例として長年掲載を続けてきた「スーパーハイデッカー・低公害バス・ノンステップバス」の採用実績一覧ですが、2020年度からノンステップバスの集計を中止したことから、スーパーハイデッカーの掲載もあわせて終了したようです。

次号予告は、バス事業者訪問<貸切バス事業者>、日産シビリアンが終焉 ほかとのこと。予告できるのがこれだけでは・・・。それにしても、事業者訪問に貸切バス事業者が取り上げられることが以前に比べると多くなりました。コロナ禍の影響を特に受けている貸切バス業界ですから、伝えるべき状況も少なくないのでしょう。
 
なお、本文中の「斜字 」部分は同誌からの引用部分、掲載画像の型式・年式は掲載の車両一覧を参照しています。
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