バスラマ 216号

サッカーのFIFAワールドカップ2026 北中米大会。日本代表は無敗で予選グループを2位通過し、決勝トーナメント進出を決めましたが対戦相手はいきなりブラジル。大健闘しましたが、本当にあと一歩及びませんでした。悲願の決勝トーナメント初勝利とはなりませんでしたが、ブラジル相手にアディショナルタイムまで同点で試合をできたのは誇らしいことです。というわけで、月末恒例バス雑誌の感想という名の、史上最強の日本代表という看板に偽り無し。偶数月はバスラマこと、『バスラマインターナショナル216号』です。

特集と銘打たれたものは無い今号ですが、結構なページ数を割いているのが5月に大阪・舞洲スポーツアイランド「空の広場」で開催された「2026バステクフォーラム」についての記事。出典企業の展示車両や機器、サービスなどを紹介しています。
展示車両は発売を開始したばかりの日野セレガや電気バスなど新鋭車が中心ですが、四国交通からいすゞボンネットバス・ジェイアール東海バスが日野セレガ高速車に国鉄バス風のラッピングを施した「レトロバス」といったバスファンから注目度の高い車両も展示されました。業界向けイベントからスタートしたバステクフォーラムですが、回を重ねるごとに来場者の対象を広げていることが分かります。

レポート・トピックスでは全国の様々なバスに関する話題を取り上げていますが、注目記事はやはり「EVモーターズ・ジャパン問題を考察する」でしょう。EVモーターズ・ジャパンの広報担当者への思うところや、信頼を回復するために行うべきことなどが書かれています。正直期待していた内容とは違いましたが、本文に何度か出てくる「バスに乗り遅れまい 」という言葉が、バスラマ誌が思うところの何かを表しているのでしょう。


愛媛200あ5125.2025年7月記録。
せっかくなのでEVモーターズ・ジャパンが販売したバスの手持ち画像から1枚。伊予鉄バスに在籍する7mサイズのF8シリーズ4のミニバス。
事業者訪問は「明光バス」と「はとバス」の2事業者を取り上げています。
まずは事業者訪問初登場の「明光バス」。和歌山県の白浜町を中心に路線網を展開する事業者です。ちなみにバスラマ事業者訪問で和歌山県の事業者を掲載するのは初とのこと。これで未掲載県は無くなったはずです。
さて明光バスは長らく近鉄グループに属していましたが、「2024年に近鉄バスホールディングスが保有していた明光バスの株式を南海グループが買い取ったことで、南海グループの一員 」となりました。記事では明光バスの概況、近年の取り組みなどを中心に紹介しているほか、無塗装ステンレス鋼板を貼っていた頃の車両のカラー写真などをまとめたアーカイブスも掲載しています。
記事によれば、明光バスの在籍車両は「乗合車36台と貸切車16台の合計52台 」で、「乗合車には一般路線用21台、高速路線用9台、熊野古道快速便用3台、コミュニティバス3台 」とのこと。ほぼ日野車で揃えており、一般路線車には「近鉄カラーのままで活躍 」する近鉄バスからのグループ間移籍車も在籍しています。南海グループ入りしたことから、近鉄カラーのままの車両は「順次ジェイ・バス宇都宮製の現行車に代替される見込み 」とのことで、陣容はだんだんと変化していくことになりそうです。
都市間高速バスは大阪と東京方面への2路線運行しています。白浜と大阪を結ぶ大阪線は西日本ジェイアールバスと共同運行する昼行路線で、後部にトイレを装備した4列シート車を使用しています。東京線は白浜から横浜・新宿・池袋を経由し大宮を結ぶ夜行路線で、西武観光バスと共同運行しています。車両はトイレ付きの3列独立シート車を使用しています。

残念ながら明光バスだけでなく、紀伊半島で営業するバス事業者に乗車したことが無い小生。手持ち画像は新宿で記録した高速車だけです。



和歌山200か691.2KG-RU1ESDA(17年車)。2026年5月記録。
東京線用に2台在籍する日野セレガのハイデッカー。側面固定窓仕様で「ハイデッカーだが車内中央右側に化粧室、左側に交代運転者仮眠室を装備 」しています。ボディは明光バスカラーの青色基調で、「側面に温泉でくつろぐジャイアントパンダをユーモラスに描 」いたキャラクターを配したデザインです。

続いて、事業者訪問は28年ぶり、3度目の登場となる「はとバス」。都内観光でおなじみの定期観光バスと貸切バスをメインに展開する事業者で、東京都交通局から一部のバス営業所の管理受託も行っています。記事は深刻な影響を受けたコロナ禍で、どのような企画を立てたのか、どのような構造改革を行いバス事業を立て直してきたかという話題が中心です。取材相手が観光バス担当者中心だったたせいなのか、東京都交通局からの管理受託については「ドライバーの採用は都営バスの運行受託事業とは別々に行っており、原則として入社後の相互異動などもありません 」という記述のみ。東京都交通局のはとバス受託営業所の人員不足は給与含めモチベーションの上がらない職場環境ということもあるのではないでしょうか。


社番:838.2PG-RU1ESDJ(18年車)。2025年11月記録。
2026年5月現在、定期観光車51台・貸切車53台が在籍するはとバス。「いすゞ・日野のスーパーハイデッカーおよびハイデッカーで構成されるはとバスの主力で、定期38台・貸切46台が在籍 」しています。
塗装は「1977年から全車に標準採用されているレモンイエロー 」です。画像の車両は23台在籍している2PG-車で、「車内仕様は11列・乗車定員50人(正席45+補助席5)で統一 」しています。


社番:433.QPG-RU1ESBJ(14年車)。2025年11月記録。
こちらは1台在籍する「サンエックスのキャラクター「リラックマ」の20周年を記念したラッピングバス 」。「2023年1月に専用コース「リラックマ×はとバスコラボツアー」で運行を開始。その後も同種のツアーに継続的に使用されているが、一般の定期観光で稼動する時もある 」とのこと。


社番:181.スカニア/ジェミニ3(21年車)。2025年11月記録。
2009年から運行を開始したオープントップバス。「屋根のない開放感が好評を博して徐々に回数を増やしており、代表的なコースである「TOKYOパノラマドライブ(レインボーブリッジ&銀座)」は30分間隔で1日最大17便と高い運行頻度 」となっています。
オープントップバスの主力となっているのが「英ライトバスがスカニアの2軸シャーシーにオープントップボデーを架装した「エクリプス・ジェミニ3」で 」、「はとバスと英ライトバスが共同開発した日本仕様車 」です。

このほか、なかなか興味深い車両を所有している方を紹介した短期連載の「私はバスのコレクター」、海外記事ではインドネシアで開催された「Busworid Southeast Asia」の展示車両や同国のバス事情を紹介した記事のほか、おなじみの長期連載も掲載しています。
 
次号予告は、バス事業者訪問:北部観光バス、斜里バス、日野新型セレガ詳報、私はバスのコレクター⑩ ほか とのこと。事業者訪問が北海道でもオホーツク海側で展開する事業者と沖縄本島北部を地盤とする貸切メインの事業者というセットとは。

なお、本文中の「斜字 」部分は同誌からの引用部分、画像の型式・年式は掲載の車両一覧や記事を参照しています。

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