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BJハンドブックシリーズ V111

バスに関する書籍を購入したら、感想めいたものをブログに書いておきたいシリーズ。
今回は2月刊行の『BJハンドブックシリーズV111 宮城交通』についてです。


宮城200か2737.2DG-LV290N2(17年車)。2022年11月記録。

BJハンドブックスシリーズでは20年以上ぶりの2冊目となる宮城交通。2022年10月1日現在の在籍車両をもとに編集した本作の掲載事業者はタイトルの宮城交通と、地域分社を再編統一したミヤコーバスの2社となっています。
宮城県内全域に路線網を展開していたのも今は昔、一般路線は大まかに仙台市内と隣接する富谷市にかけての仙台圏を宮城交通、それ以外の市町村や郡部エリアをミヤコーバスが運行しています。相次ぐ不採算路線撤退で空白域が広がりつつありますが、いまも県民の足として頑張る名鉄グループの事業者です。ちなみに前作はBJニューハンドブックス時代だった1999年刊行のNo.29。前作と20年以上経過した本作掲載の路線エリア図を見比べると、路線バスの運行エリアがここまで縮小したのかと驚いてしまいます。
 
さて、本作の内容は、車両編・歴史編・紀行編という安定・おなじみの3部構成。「終点の構図」は宮城県仙台市の「仙台フェリーターミナル」です。
 
車両編では、「名鉄グループの事業者ながら、三菱車だけでなく、いすゞ車と日野車を並行して増備していることが特徴 」の現有車両を紹介しています。前作掲載車両は無く、在籍車両台数も大きく減りました。現在一般乗合車で最も多いメーカーは三菱ふそう車ですが、前作刊行時点の1999年は当時西武バスから多数移籍車を導入していたこともありUD車が最も多く、三菱ふそう車はわずかという状況でした。また、1999年当時はUD車に限らず、他メーカーの車も出自バラバラな移籍車を導入していたこともあって、短尺から長尺、架装ボディ違いなどバラエティに富んだ車種・車型が在籍していました。それが名鉄バスからまとまった台数の移籍車を導入するようになって、在籍車両の均一化がここまで進むのかと驚いてしまいます。

歴史編は前作掲載分をベースに、バス事業を「新宮交バス」として分離した2000年以降の「近年」部をあらたに書き下ろしています。避けて通れない、2011年の東日本大震災の状況・影響についても「近年」部できちんとまとめています。

紀行編は「宮交バスで伊達な旅 陸前の町と海を訪ねて」と題し、仙台から高速バスとローカル路線バスを乗り継いで、登米、気仙沼を訪ねる1泊2日の乗り歩きルポです。

感想めいたものはこのくらいにして、2022年11月に仙台市内で撮りためた小生手持ち画像を中心に並べていきます。なお、本文中の「斜字 」部分は本作からの引用部分、型式・年式は掲載の車両リストを参照しました。


仙台200か257.KL-LV280N1(05年車)。2022年11月記録。
路線車は大型が主力 」となっている宮城交通。まずは、仙台圏では古参格となるV8エンジンを搭載したKL規制のLVワンステップ車。サーモキング製クーラーを搭載しています。
かつての名鉄グループのバス塗装デザインを直線的にアレンジした塗装は「一般路線車に81年から06年前期まで採用 」されました。


仙台200か96.PKG-LV234L2(08年車)。2022年11月記録。
一般路線車の塗装は「06年後期から名鉄グループ統一デザイン 」を採用。名鉄グループ事業者のなかには統一デザインに若干のオリジナリティを加えるところもみられますが、宮城交通は統一デザインに忠実。面白みが無いとも言えますが。
画像はPKG規制車のいすゞLVノンステップ車。自社発注車では2台だけの少数派です。


仙台200か881.2KG-LV290N3(16年車)。2022年11月記録。
モデルチェンジし、現行モデルとなったいすゞLV。一般路線車への新車は、いすゞLVの導入が続いています。ちなみに行先表示機は「17年後期の車両から白色LEDを採用 」しています。


仙台200か331.LKG-MP35FM(11年車)。2022年11月記録。
名鉄グループ統一デザイン採用が理由なのか、06年から14年にかけて三菱ふそう車の一般乗合車をコンスタントに導入しました。デイライトを装備しグループ統一塗装、社名標記が無ければ名鉄バスという感じのMPワンステップ車。


宮城200か2354.QKG-MP37FM(13年車)。2022年11月記録。
新車はワンステップ車を中心に導入してきた宮城交通ですが、「13年後期以降はノンステップバスのみが増備されている 」状況です。13年導入のMPノンステップ車。


仙台200か538.QKG-MP38FK(14年車)。2022年11月記録。
14年導入のMPはヘッドライト周りをモデルチェンジした現行マスクで登場。ヘッドライト周りを白色・黒色2色に塗り分けるのが名鉄グループ統一デザインです。また、これまでのM尺から短いK尺を採用しました。


宮城200か2563.KL-MP37JM(01年車)。2022年11月記録。
06年以前の三菱ふそう車は概ね名鉄バスからの移籍車となっています。
名鉄バスからの移籍車は塗り替えをせず、社名標記の変更くらいで使用しているのが特徴。名鉄グループの特権を有効に活用しています。画像の車両は名鉄バスの旧塗装で、正面の赤帯デザインは「M」を簡素化したイメージといわれています。


仙台200か701.KL-MP37JM(04年車)。2022年11月記録。
おなじく名鉄バスから移籍したMPノンステップ車。本家名鉄バスではおそらく姿を消したであろう旧塗装デザインも、宮城交通ではまだまだ見られる存在です。

宮城200か2909.KL-MP37JM(05年車)。2022年11月記録。
正面岐阜塗りで窓上の赤帯無しという塗装は名鉄バスで過渡的なデザイン。このあたりの車両も宮城交通に移籍しています。


仙台200か910.PA-MK27FM(05年車)。2022年11月記録。
名鉄バスからは中型幅10.5mサイズのMKも宮城交通へ移籍しています。画像のPA規制車のMKは宮城交通移籍後、ワクチン接種会場シャトルバス用の貸し出し車両として名鉄バスに舞い戻った経緯をもちます。


仙台200か399.KC-HU2MLCA(99年車)。2022年11月記録。
名鉄バス以外の事業者からの移籍車は06年以降も宮城交通旧デザインを採用しています。画像の日野HUは東日本大震災復興支援で東京都交通局から移籍した車両の生き残り。ワンステップがベースですが、ステップ部をさらに1段追加した「らくらくステップバス」です。


仙台230か2.BDG-HX6JLAE(11年車)。2022年11月記録。
名鉄バスからは日野HXも移籍しています。画像の車両は2022年10月から運行を開始した仙台都心循環バスまちのり「チョコット」withラプラス専用車となっています。ちなみにラプラスは「みやぎ応援ポケモン」として2019年に登場したポケットモンスターのキャラクターです。



宮城200か2438.QRG-RU1ESBA(14年車)。2023年3月記録。
高速バスは県外路線を宮城交通、県内路線をミヤコーバスが担当 」しています。県外路線で「夜行の大阪線・名古屋線と昼夜行の新宿線には中央トイレつき3列シートの日野セレガ 」が専用車となっています。画像の日野セレガは側面固定窓仕様のハイデッカーで、バスタ新宿・渋谷と仙台・石巻を結ぶ「広瀬ライナー」の運用に入っていました。
ちなみに高速車は「杜の都をイメージさせる緑のボディカラー 」デザインを採用しています。


宮城200か2301.QRG-RU1ASCA(13年車)。2022年11月記録。
昼行の近距離路線および県内路線はトイレ無し4列シート車で運行しています。「営業所ごとに地元の観光ラッピング車が在籍 」しており、ミヤコーバス籍の画像の日野セレガは石巻市の観光スポットをデザインしています。

次回刊行は「神姫バス」。前作は2012年ですから、ちょうど良いくらいの間隔でしょうか。前作は感想めいたものを1つ目のブログで書いており、このブログも随分長いこと書いているんだなぁとしみじみ思います。手持ち画像確保のため次は姫路?明石あたりへ行かねば。
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