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BJハンドブックシリーズ V110

奇数月末はバスマガジンの感想めいたものを書いていますが、月内の更新は間に合わず。今月は代わりに、バスに関する書籍を買ったら感想めいたものをブログに書くシリーズを更新。
今回は10月に刊行された『BJハンドブックシリーズV110 神奈川中央交通』についてです。


社番:も144.2PG-MP38FK(19年車)。2022年10月記録。

BJハンドブックスシリーズでは3冊目となる神奈川中央交通。前作は2006年のハンドブックシリーズR57.ですから、本作の刊行まで意外と年数が経過していたことに驚きます。
2022年6月1日現在の在籍車両をもとに編集した本作の掲載事業者は、タイトルの神奈川中央交通と地域分社の神奈川中央交通東・神奈川中央交通西に加え、貸切専業の神奈中観光の計4社。神奈中グループのバス事業者全4社を網羅した1冊です。ちなみにBJエディターズが執筆を担当しているバスマガジンの事業者潜入レポートでは、今回掲載した4社を2020年3月刊行の100号で取り上げています。
 
さて、内容は、車両編・歴史編・紀行編という安定・おなじみの3部構成となっており、「終点の構図」は神奈川県伊勢原市の「日向薬師」です。

車両編では神奈中グループ4社で2000台を超える保有車両を紹介。おかげで一覧表の文字がいつもより小さいこと小さいこと。現在の在籍車両の古参格が04年まで導入したKK・KL規制車あたりになるので、前作時点で新鋭グループだった車両が古参車となって残っているという感じです。2015年以降短尺ノンステップ車を標準採用したことで、特に三菱ふそうのMP38FKの在籍車両台数が激増。車両の画一化が相当進んだ印象をもちました。
前作ではツーステップ車からノンステップ車、中型乗合車も4メーカーが揃い、さすが2000台以上の在籍車両を誇る事業者!というバラエティの豊富さでしたが、もはや過去の話という感じです。掲載写真は窓枠形状などおおむね判別可能です。たまたま撮影コンディションに恵まれただけなのか、印刷などを改善したのか、次号も確認しなければなりません。

歴史編は前作掲載分をベースに、近年部分に連節バス導入や地域子会社の再編などを加筆しています。
紀行編は「東海道 “各宿停車”の旅」と題し、小田原から横浜までの宿場町をめぐる路線バス乗り継ぎルポです。ちなみに小田原駅を発着する神奈川中央交通の路線は土曜朝の1本のみ。免許維持路線を乗車するために小田原から乗り継ぎスケジュールを組んだところが今回のポイントです。 

感想めいたものはこのくらいにして、神奈川中央交通の手持ち画像を。バスマガジンで感想めいたものを書いたときに手持ちの車両画像を使い果たしてしまいましたので、今回は相模原市の橋本駅周辺で記録したものを中心に数点ほど。神奈川中央交通はファンの多い事業者ですから、多くの画像がネットの海にあふれていますので問題ありません。

なお、本文中の「斜字 」部分は本作からの引用部分、型式・年式は掲載の現有車両一覧表を参照しました。


社番:つ21.2PG-MP38FK(20年車)。2022年10月記録。
神奈川中央交通は「グループ内に三菱ふそうの販売会社を持つため、三菱車が約8割を占めている 」というだいぶ偏った陣容となっています。大型乗合車は長らくM尺車を中心に導入していましたが、2016年以降は短尺ノンステップ車を標準採用しています。画像は近年の新車導入により、神奈川中央交通の代表車種となりつつある三菱ふそうMP38FKです。2020年まで多数の新車導入が続いていましたが、コロナ禍でストップ。事業規模的にいずれ新車導入を再開するでしょうが、いつからになるのかが非常に気になるところです。
ちなみに「一般路線車のカラーは戦後まもなく採用された 」もので、1987年に現行の直線的な塗り分けデザインとなっています。


社番:つ14.PJ-MP35JM(06年車)。2022年10月記録。
今でこそノンステップバスの大量導入が続いている神奈川中央交通ですが、交通バリアフリー法施行までツーステップ車を数多く導入していました。前扉の「第1ステップをドア開放と同時に下げて段差を縮める「新ステップバス」 」をいちはやく採用したことで、本格的な低床化が遅れたともいえます。交通バリアフリー法施行後はワンステップ車・ノンステップ車を並行導入しますが、2000年代は補助金があればノンステップ車、無ければワンステップ車を導入するという感じでした。2000年代の神奈川中央交通は銀サッシのニューエアロスターばかりという感じでしたが、近年のノンステップ車大量導入によりワンステップ車の割合が下がりつつあります。画像は古参格となったPJ規制車の三菱ふそうMPワンステップ車です。
さて、神奈川中央交通の独特の装備といえば、前面の視野確認窓部分に「運賃支払い表示窓」と、出入口表示幕です。神奈川中央交通は多くの路線で乗降を前扉のみで行う方式を採用していたので、運賃を乗車時に払うのか、降車時に払うのかを知らせるのは重要なことでした。


社番:つ43.QKG-MP35FM(13年車)。2022年10月記録。
MFBM製の路線車は長らく銀サッシを採用してきましたが、他メーカー車にあわせて黒サッシに変更しました。画像の車両は13年導入の三菱ふそうMPワンステップ車で、前面に「運賃支払い窓」を装備しているも、側面出入口表示はノンステップ車で使われている表示板式となっている過渡的な仕様です。


社番:た91.PJ-MP37JM(06年車)。2022年11月記録。
ノンステップ車は現在は短尺で統一していますが、14年まで戸塚・相模原・多摩営業所にはM尺ノンステップ車を導入していました。


社番:ふ6.PJ-LV234N1(06年車)。2022年11月記録。
いすゞの大型乗合車は藤沢・茅ヶ崎・綾瀬・中山に配置。画像は古参格となるPJ規制車のLVワンステップ車。


社番:ふ54.2DG-LV290N2(18年車)。2022年11月記録。
モデルチェンジしたLVは17年から導入を開始しています。


社番:も128.SDG-LR290J1(12年車)。2022年10月記録。
中型乗合車は三菱ふそうがこのサイズを現在製造していないこともあり、いすゞ車の導入が続いています。画像はいすゞLRワンステップ車で、運賃支払い窓など往年の神奈中仕様を装備しています。


社番:も612.SDG-HX9JLBE(17年車)。2022年10月記録。
日野車は少数派で、ほとんどが小型車のHXとなります。
コミュニティバスの専用車となっている車両も多く、画像の車両は相模原市コミュニティバス「せせらぎ号」専用車となっています。

次回刊行は「宮城交通」。前作刊行から相当おひさしぶりとなるシリーズ2冊目。手持ち画像確保のため仙台へ行くことになりそうです。
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