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バスラマ 187号

開催するまでいろいろあった東京オリンピックですが、とりあえず無事に閉幕し、日本は過去最高のメダルを獲得しました。各競技団体が、自国開催に向け行ってきた強化策の賜物といえましょう。オリンピックとは無縁そうなバスマニアも、日本全国各地から集まった貸切バスに感嘆の声をあげるんですから、現金なものです。というわけで、月末恒例バス雑誌の感想という名の、パラリンピックもリフトバスで大盛り上がり。偶数月はバスラマこと、『バスラマインターナショナル187号』です。

今号は、「2021バステクフォーラム開催!」と「宮古島のバスは今が旬」という2つの特集に、事業者訪問は5事業者を掲載と、もりだくさんな内容となっています。

特集以外で小生的に気になった記事は、電気バスの話題から電力供給やシステム面について取り上げたもの。バステクに出展した関西電力が電気バス導入事業者向けに提供しているパッケージサービスの紹介をメインに、電気バス導入事業者へ現状の充電に関するアンケート回答を掲載しています。電気バスを買ったら充電をどうするのか?従来の電力契約から変更したのか?など、興味深い内容でした。

様々な話題を取り上げたレポート・トピックスから、小生の手持ち画像を無理やり並べられそうなものだったのが、「各地のワクチン大規模接種会場シャトルバスから」。宮城交通からの経年車を借り受けたことで話題となった名鉄バスの車両をはじめ、各地のシャトルバスの模様を読者からの投稿写真を中心に紹介しています。


社番:61610.2021年8月記録。
画像は東京都多摩市のワクチン接種会場へのシャトルバス運用に入っていた京王バスの貸切車。トイレ装備の無いハイデッカーにもこの塗装デザインの車両が在籍していたとは知りませんでした。
事業者訪問は北恵那交通、伊勢国際観光に、宮古島の特集記事に内包する形で宮古協栄バス、八千代バス、共和バスを掲載。5事業者掲載とあって、それぞれの事業者の記事はコンパクトにまとめられています。

まずは岐阜県中津川市で路線バスを運行する名鉄グループの北恵那交通。「2013年で貸切事業を東濃鉄道に譲渡 」し、地元の路線バス専業者となっています。2000年代以降、ジェイアール東海バスが撤退した路線を一部引き継いたほか、濃飛乗合自動車や東濃鉄道など隣接する名鉄グループ事業者の路線撤退による路線調整を行いました。


現在、玄関口となる中津川駅を発着する一般路線バスは北恵那交通に一本化されています。画像は中津川駅前で発車をまつ鉄道復刻塗装車。

在籍車両は「ワンステップ車が主流で、大型は13台、中型は7台 」、すべて三菱ふそう車という陣容となっています。ここからは7月に記録した手持ち画像を並べていきます。


岐阜200か1015.PJ-MP35JK(07年車)。2021年7月記録。
北恵那交通オリジナル塗装デザインの三菱ふそうMPワンステップ車。車内は2人がけシートが並びます。北恵那交通は側面窓の一部に「雨天時に開放しても雨が入り込まないウインドーバイザーを装着 」しています。


岐阜230あ564.2PG-MP35FM(20年車)。2021年7月記録。
北恵那交通は1978年まで鉄道路線を運行しており、2019年に当時の車両塗装を復刻した三菱ふそうMPワンステップ車を導入しました。地元から好評だったので、2020年導入車も復刻塗装を採用。登録番号は「鉄道廃止まで活躍した電車の番号で希望ナンバーを採用しているため、新旧番号が逆転している 」のが特徴。


岐阜230あ565.2PG-MP35FM(19年車)。2021年7月記録。
後面側はこんな感じ。ボディの社番標記は名鉄電車風フォントで描かれています。


岐阜200か879.PA-MK25FJ(06年車)。2021年7月記録。
こちらは06年導入の三菱ふそうMKワンステップ車。一般社団法人岐阜県自動車会議所がスポンサーとなり、アイドリングストップを呼びかけるフルラッピング車は画像の車両含め3台在籍しています。大型車・中型車は「共通運用 」とのことですが、一部狭隘路線は中型車専属となっています。小生は中型車専属の松恵線に乗車しましたが、恵下橋付近の狭隘さに度肝を抜かれました。

続いては伊勢国際観光。「三重県伊勢市に拠点を置く貸切専業者 」で、「いわゆるバスファンが観光バス事業者を立ち上げたという点が特徴 」です。記事は、バスが好きで始めた貸切バス事業者の悪戦苦闘の20年を振り返る成長物語的な読み応えがあります。

「宮古島のバスは今が旬」の特集で、宮古協栄バス、八千代バス、共和バスそれぞれの事業者訪問記事を掲載しています。観光客の利用はハッキリ言って考慮していない宮古島の路線バスですが、「島内のそれぞれの集落から中心部の平良まで、いくつものバス事業者が路線を伸ばす一方、個々の路線はまったく関連性無く存在するという「原始的なバス事業形態」が1970年代の終わりまで残っていた 」ことが分かり納得しました。また、まだ右側通行だった1978年3月に編集長が宮古島を訪問した際に撮影した貴重な写真も掲載しています。右側通行にもかかわらず、八千代バスに右ハンドルの本土からの移籍貸切車が既に在籍していたとは驚きです。

掲載記事から各事業者とも2015年から激増した海外からのクルーズ船むけに設備投資をしてきたことが分かりました。それだけに、このコロナ禍の影響は深刻といえそうです。
記事を読めば読むほど宮古島に行きたくなりますが、強い自粛が求められている現在の新型コロナウィルスの感染状況では・・・。もう少し落ち着いたら、行って見たいですね。

連載は、「あの頃のバス 渡邊嘉也さんの写真帖から」は1970年代後半に撮影した呉市営バス・一畑電気鉄道・四国交通のボンネットバスの写真を掲載しているほか、「新 バスドライバーのひとりごと」や海外記事などの長期連載も掲載しています。

次号予告は、バス事業者訪問(京福バスほか)、東京2020のバス輸送、特集:最新バス機器・用品ガイド、電気バス最新情報 ほかとなっています。

なお、本文中の「斜字 」部分は同誌からの引用部分、掲載画像の型式・年式は掲載の車両一覧を参照しています。
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